お料理レシピ|自家製パンチェッタの作り方!塩、砂糖、ハーブだけで本格的に仕上げます!

お料理
自家製で無添加、安心で美味しい加工肉を作りましょう!

Ciao!みなさんこんにちは!このブログでは主に
(1)pythonデータ解析,
(2)DTM音楽作成,
(3)お料理,
(4)博士転職
の4つのトピックについて発信していきます。

今日はお料理レシピ!自家製パンチェッタの作り方をご紹介します!
豚バラ肉のブロックと塩、砂糖、お好みのハーブだけで簡単に、本格的に仕上がります!
パンチェッタを用意しておくと、パスタ、リゾット、サラダなど様々なお料理の具材として使えて便利です!

このパンチェッタを一度作ってしまったら、もう二度とスーパーで加工肉を買えなくなります!
いままで市販のベーコンでパスタを作っていた皆さん、覚悟を決めて最後までお付き合いください!(笑)

なお、以下の注意点をお守りください。
パンチェッタは生肉なので必ず加熱料理して召し上がってください。
弱火でしっかりじっくり火を通し、焼色をつけながら油を溶かし出すと美味しいです。
防腐剤不使用なので完成後はお早めに召し上がってください。
食中毒等については自己責任でお願いします。

Kaiko
Kaiko

この記事はこんな人におすすめ

  • 加工肉を買うのをやめたい!
  • パスタの具材はベーコンで妥協している
  • 本格的なイタリアンを作りたい!
  1. Abstract | 安全で美味しいパンチェッタを自家製で!
    1. レシピ動画(YouTube)
  2. Background | 塩蔵肉の豆知識とレシピの成り立ち
    1. 塩蔵肉の豆知識 | 仕込みにおける注意と塩蔵+乾燥+冷蔵
      1. 塩蔵(塩漬け)の効果 | 微生物の繁殖を抑制する
      2. 塩蔵だけでは不十分 | 微生物を付着させず、乾燥・冷蔵を併用する
    2. レシピの成り立ちとやや科学的な背景
      1. 加工肉と亜硝酸ナトリウムとニトロソアミン(発癌性物質)
        1. 自家製パンチェッタで亜硝酸ナトリウムを避ける
        2. 余談 | ワインの亜硫酸ナトリウムは全くの別物
      2. 自家製パンチェッタの塩分濃度 | 3–5%
      3. 自家製パンチェッタの調味料 | 砂糖を併用するメリット
        1. 砂糖による脱水
        2. 砂糖が塩分の拡散をマイルドにする
        3. 砂糖がお肉が柔らかくする
        4. 砂糖は味への影響が小さい
  3. Data | 材料
    1. 食材
      1. 豚バラ肉ブロック
      2. 砂糖と塩 (お肉の3–5%)
      3. 乾燥ハーブ
    2. 機材
      1. パンチェッタづくりにおすすめのバットと網
        1. 本間冬治工業 浅型長バット 26型 18-8ステンレス 日本 ABT38026
        2. 本間冬治工業 長バットアミ 26型用 18-8ステンレス 日本 ABT41026
  4. Method | 作り方
    1. 機材・手指の消毒 | 微生物を付着させないために
    2. お肉の表面の水滴を拭く
    3. お肉に砂糖をまぶす
    4. お肉に塩をまぶす
    5. お肉に乾燥ハーブをまぶす
    6. ラップして冷蔵庫に5–7日放置(ドリップは都度捨てる)
    7. 水洗いして塩抜きする
      1. 必要に応じて塩分調整 | さらに塩抜き
    8. ラップをしないで冷蔵庫に放置して完成
  5. Result | 使い方と調理例
    1. 使い方 | 必ずしっかりと加熱調理する
    2. 調理例 | ソテーした玉ねぎと合わせれば旨味のもとに
  6. Conclusion | まとめ
  7. References | 参考
  8. Cooking Tools | 愛用する調理器具のご紹介
    1. フライパンのご紹介
    2. 鍋のご紹介
    3. 刃物類のご紹介
    4. 小物類のご紹介
    5. 調味料のご紹介
    6. 食材のご紹介

Abstract | 安全で美味しいパンチェッタを自家製で!

パンチェッタは豚バラ肉のブロックを塩漬けにした食材です。
パスタをはじめさまざまなお料理の具材として活躍します。
塩漬けにで水分を抜くことによって、微生物の繁殖が抑制されて日持ちが良くなるのに加え、お肉の旨味が凝縮されて旨味が強くなります。

市販のパンチェッタやベーコンなどの加工肉には防腐剤・発色剤として亜硝酸ナトリウムが使われています。
亜硝酸ナトリウムはお肉のタンパク質一種であるオキシミオグロビン(鮮赤色)をニトロソミオグロビン(真っ赤)に変化させます。
亜硝酸ナトリウムは他にも様々な成分と化合してニトロソ化合物を生み出します。
特にアミンがニトロソ化されたニトロソアミンには発癌性が認められており、亜硝酸ナトリウム入りの加工肉は国連WHOの研究機関IARCによって「発癌性が明確である」グループ1に分類されています。
パンチェッタやベーコンはパスタなどで頻繁に口にする可能性があります。
なるべく発癌性のある食材を避けたいですよね。

今回紹介する自家製パンチェッタのレシピは、豚バラ肉、砂糖、塩、乾燥ハーブだけを用います。
亜硝酸ナトリウムは使わないので、発癌性物質の摂取を防ぐことができます。
糖分や塩分も自分好みに調整できるので、何回か作って良い分量を見つけると本当に美味しく作ることができます。
また、お好きな乾燥ハーブを使って脂肪分に香りをつけられることも自家製パンチェッタの魅力です。
一度作ってしまったら市販のベーコンやパンチェッタは買えなくなります!
ぜひ作ってみてください!



レシピ動画(YouTube)

YouTubeに作り方の動画を掲載しました!ぜひご視聴ください!

【お料理】簡単!本格!自家製パンチェッタの作り方!



Background | 塩蔵肉の豆知識とレシピの成り立ち

自家製パンチェッタの作り方をご紹介する前に、塩蔵の豆知識と亜硝酸ナトリウムに関する豆知識をご紹介します!
興味がある方はぜひお読みください!

塩蔵肉の豆知識 | 仕込みにおける注意と塩蔵+乾燥+冷蔵

塩蔵(塩漬け)の効果 | 微生物の繁殖を抑制する

パンチェッタ(豚バラ肉の塩漬け)に限らず、食材を塩漬けにする塩蔵は食材を日持ちさせるために古くから用いられてきました。
塩漬けにすることで日持ちが良くなるのは、

  1. 食品内の水分が塩分と結合することで微生物が利用できる自由水が失われることと
  2. 浸透圧によって微生物の細胞から水分が失われること

によって、微生物の繁殖が抑制されるためです。
ここで、塩蔵には微生物の繁殖を抑制する効果はあるものの、増えてしまった微生物を殺したり減らすことはできないということです。

塩蔵だけでは不十分 | 微生物を付着させず、乾燥・冷蔵を併用する

Wikipedia(塩漬け)によれば、「一般に腐敗細菌の多くは約5%の塩分濃度で繁殖が抑制され」ると書いてあります。
細菌の繁殖が抑制されるのは、塩蔵によって食品の水分活性が失われるためだそうです。
つまり、細菌が利用できる水分(自由水)が少なくなるためです。
田中(1998)によれば、6%の塩分濃度での水分活性は0.965程度(文献中、表1)ですが、この水分活性においては多くの微生物は繁殖可能です(文献中、図8)。
塩蔵だけでお肉の日持ちを良くすることは困難です。
塩蔵だけで微生物の繁殖を防ぐには20%を超えるような塩分濃度が必要です。
でもそんなお肉は塩辛くて食べられません。

そこで、パンチェッタのような塩蔵肉の場合には塩蔵と乾燥を組み合わせて水分活性を更に低下させた上で、冷蔵庫で保存することで日持ちを良くします。
また、パンチェッタを仕込む際に、お肉に微生物を付着させないことも重要です。
素手でお肉を触らないように手袋をしたり、トングで扱うと良いでしょう。
トングやバットなどの器具もアルコール消毒しておくべきです。



レシピの成り立ちとやや科学的な背景

このレシピはパスタの具材でよく使うパンチェッタを自家製にしたくて考案しました。
もともとはスーパーでベーコンを買っていましたが、在宅勤務で自宅パスタランチが増えたことで、

  • 市販の加工肉こんなに食べて大丈夫なんだろうか?
  • ベーコンこんなに買ってたら出費が多いな

と思い、自家製にすることを思いつきました。

加工肉と亜硝酸ナトリウムとニトロソアミン(発癌性物質)

市販の加工肉には発色剤として亜硝酸ナトリウム(\(\mathrm{NaNO_{2}}\))がほぼ必ず含まれています。
Wikipedia(亜硝酸ナトリウム)によれば、亜硝酸ナトリウムは食肉の防腐剤、発色剤として用いられており、特に非加熱のソーセージには発色と細菌の繁殖を抑えるために添加が義務付けられているそうです。

加工肉に一般的に用いられる一方で、亜硝酸ナトリウムが添加された加工肉は国連WHOの研究機関IARCによって「発癌性が明確である」グループ1に分類されています。
これは亜硝酸ナトリウムはタンパク質がニトロソ化された発癌性物質ニトロソアミンを生成するためです。
ちなみに亜硝酸ナトリウムが添加された加工肉は、オキシミオグロビンという色素タンパク質がニトロソ化されてニトロソミオグロビンという物質になることで赤色が保たれます(田中, 1998)。
すべてのニトロソ化合物が発癌性を示すわけではなく、ニトロソミオグロビンが発癌性を示すかは調べた限りでは確認できませんでしたが、ジメチルアミンをはじめとした多くのニトロソ化合物が様々な動物に対して発癌性を示すようです(谷村, 1971)。

「発癌性が明確である」グループ1という分類は発癌性の強さを示すものではなく、発癌性の確からしさの指標です。
加工肉では毎日50グラム食べるごとに大腸癌のリスクが18%高まるとされるようです。
市販の加工肉(ベーコンやパンチェッタ)の入ったパスタを毎日食べると大腸癌のリスクは上がりそうです。

自家製パンチェッタで亜硝酸ナトリウムを避ける

このような発癌性があるので、亜硝酸ナトリウムはなるべく避けたいものです。
日常的に口にする加工肉を自家製にすることで亜硝酸ナトリウムの摂取を抑えることができます。
そこでパンチェッタを自家製にすることを考えました!

余談 | ワインの亜硫酸ナトリウムは全くの別物

ちなみにワインの酸化防止剤として使われる亜硫酸ナトリウム(\(\mathrm{Na_{2}SO_{3}}\))は全く別物です。
窒素(\(N\))が入っていないので、ニトロソアミンが生成されることはなく、Wikipedia(亜硫酸ナトリウム)を見ても発癌性に関する記述はありません。
さらに、弱い酸や糖分と反応して分解されます。
エノテカの記事「酸化防止剤がワインに与える効果と影響」によれば、ワインを飲む頃には製造時の半分程度になっているようです。
また、亜硫酸ナトリウムはアルコール発酵の過程で自然に生成されるようです。
アレルギー性はあるようですが、亜硝酸ナトリウムほど神経質にならなくて良さそうです。



自家製パンチェッタの塩分濃度 | 3–5%

自家製パンチェッタの製法はシンプルです。
1週間塩漬けにしながら水分を抜き、水で洗って塩抜きしてから冷蔵庫で乾燥させるだけです。
ただ、塩の分量や砂糖の併用するか否かなど調整しどころがいくつかあります。

半年ぐらいためしてみて、塩分濃度はお肉の重量の3–5%が良いことがわかりました。
ソテーしてそのまま食べるなら3%ぐらい、パスタの具材にするなら5%ぐらいです。
高めにしておいたほうが日持ちの面で安心なので私は5%で作っています。
初期の頃は10%で作ったこともありましたが、ソテーすると塩の結晶が出てきます(笑)

自家製パンチェッタの調味料 | 砂糖を併用するメリット

塩蔵の際に、砂糖を併用すると以下のようなメリットがあります。

  • 脱水が進む
  • 塩の拡散がゆっくりになる
  • お肉が柔らかく仕上がる
  • 味への影響が小さい

初期の頃は、塩だけで漬けていましたが、このようなメリットがあるので最近は砂糖を併用しています。

砂糖による脱水

砂糖を使うと脱水が速く進みます。
食材に塩や砂糖を振ると、浸透圧の効果で水分が外側に吸い出されます。
浸透圧とは濃度差によって生まれる仮想的な圧力です。
細胞膜のような半透膜で隔てられているとき、溶液(水分)が薄い方から濃い方に流れます。
半透膜とは溶液は透過するけれども容質(食塩や砂糖)は透過しない膜です。
塩や砂糖を振ると、そちら側の濃度が食材内部よりも高くなります。
食材内部から外部に水分が流れていくので、塩や砂糖を振ることでお肉を脱水できるのです。

砂糖の浸透圧は同じ重量濃度で比べると食塩の1/10程度と小さいですが、食塩が食品内部に拡散する効果まで考えると、砂糖の脱水効果は高いのです。
食塩は食品内部に拡散する速度が大きいです。そのため、食塩はどんどんお肉に拡散し、お肉内部の食塩濃度が上がり、浸透圧で脱水する効果が薄れてしまいます。
しかし、砂糖は食塩に比べて分子量が大きいため、お肉の中に拡散する速度が遅く、表面に留まります。
田中(1998)によれば、砂糖が食品内部に浸透する速度は食塩の1/4程度です(文献中、表2)。
そのため、砂糖は食品の表面に留まって食品内部の水分を吸い出し続けてくれる効果が高いのです。 

砂糖が塩分の拡散をマイルドにする

また、砂糖を使うとお塩の拡散がゆっくりになります。
これも田中(1998)にコメントがあるとおり、2種類以上の調味料を同時に添加すると拡散する速度を相互に遅らせる効果があるためです。
ちなみに拡散とは、食品内部にお塩や砂糖が入っていく現象のことです。
「浸透」と言いたくなりますが、細胞膜を透過して入っていくわけではなく、食品内部の水分に広がっていく現象なので拡散と呼びます。

砂糖がお肉が柔らかくする

さらに砂糖にはお肉を柔らかくする効果もあります。
砂糖は食品内部の水分と結合(水和)し、水分を保つ効果があります。
脱水するのに保水するのは一見矛盾に見えますが、脱水とは微生物が利用できる自由水を減らすことが目的です。
糖分と結合した水分は自由水ではないので、お肉の中に残っていても問題ないのです。
自由水を減らしつつ、お肉に水分が残るのでパンチェッタを乾燥させたときに柔らかく仕上がります。

砂糖は味への影響が小さい

最後に、砂糖は塩抜きするとほとんど抜けるので味への影響が小さいです
お肉への拡散がゆっくりなので、砂糖は食塩に比べて表面付近に残ります。
なので、塩+砂糖で漬けた後に水で食材を洗うと、砂糖のほうが抜けていきやすいのです。



Data | 材料

塩蔵に関する豆知識を覚えていただいたところで、自家製パンチェッタの作り方をご紹介します!
まずは材料です!

食材

以下の食材を用意します。
食材はシンプルです。
豚バラ肉のブロック以外は簡単に手に入る材料です。

食材分量
豚バラ肉ブロック好きなだけ
砂糖お肉の重量の3–5%
お肉の重量の3–5%
お好みの乾燥ハーブ好きなだけ

図1の豚バラブロックは380gです。
砂糖・塩5%で作るので、それぞれ19g計ります。

図1. 材料. 写真の豚バラブロックは380g.

豚バラ肉ブロック

豚バラ肉はブロックを買いましょう。
スーパーで小さいものだと300gぐらい、大きいものだと600gぐらいで売っています。
パンチェッタはソテーしたときに香りのついた油を出すのが特徴なので、豚バラ肉が良いです。
肩ロースでも作れますが、ぱさつきやすく、ソテーして香り付きの油を引き出すのが困難です。

砂糖と塩 (お肉の3–5%)

砂糖と塩はお肉の重量の3–5%を計り取っておきます。
パンチェッタをパスタソースの具材にするなら5%でいいです。
そのまま焼いて食べる場合は5%だと濃いので3%ぐらいにしておいたほうがいいかもしれません。
塩抜きの時間で調整できるので濃い目にしておいてもいいでしょう。
何回か作ってみて調整してみてください!

砂糖と塩の種類はお好きなものを用意しましょう。
私は砂糖は三温糖(茶色くて塩と区別がつきやすいから笑)、塩は適当な精製塩を使っています。
岩塩を使ってみても良いかもしれません。
砂糖も塩も粒が細かいほうが使いやすいです。

乾燥ハーブ

乾燥ハーブをまぶすことで脂肪分に香りがつきます。
好きな香りのハーブを用意しましょう。スーパーで適当に買えばOKです!
定番は

  • オレガノ
  • タイム
  • セージ
  • マジョラム

あたりでしょうか。パセリ、バジルでも美味しいです!
また、S&Bのフレンチハーブミックスやイタリアンハーブミックスを使ってもGoodです!
ここは本当にお好みなので、いろいろ試して好きなものを見つけるといいでしょう!



機材

機材というほどではないですが、お肉を塩漬けにしながら乾燥させるために、以下の道具を用意しておきます。

道具備考
バットお肉を塩蔵するのに使う。ブロック肉が入るサイズのもの
バットに敷ける網お肉を乾燥させる。ブロック肉が載るサイズのもの
ラップお肉を塩蔵するのに使う。
トングお肉を扱うのに使う。なくてもいいがあったほうがいい
アルコール機材の消毒用
キッチンペーパードリップを拭き取るのに使う
冷蔵庫お肉を塩蔵・乾燥させる

バットもバットに敷ける網も100円ショップで買えるもので構いません。
私はプラスチックのバットを使っています。
バットに敷ける網は蒸し器の台で代用しています(笑)。

トングはお肉に手で直接触れないために必要です。
ビニル手袋をしてお肉を扱うのでもOKです!
なるべく微生物を付着させないことが大切なので素手で触れたくないです。

機材消毒用のアルコールは、ドラッグストアでエタノールを購入して霧吹きに詰めればOKです。
食器に使えるタイプのアルコールを選びましょう。

パンチェッタづくりにおすすめのバットと網

このブログ記事を書いた直後にパンチェッタづくりにちょうどよい大きさのバットと網をアマゾンで見つけたので買いました!Amazonのリンクを貼っておきます(Amazonアソシエイトとして適正販売による収益を得ています)。

本間冬治工業 浅型長バット 26型 18-8ステンレス 日本 ABT38026

このステンレスバットはスーパーで売られている豚バラブロックがちょうど入るサイズです。
260 x 156 x 50 mmです。

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本間冬治工業 長バットアミ 26型用 18-8ステンレス 日本 ABT41026

上のステンレスバットにピッタリ入るサイズの網です。

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パンチェッタを乗せると下の写真のようになります。1/4ぐらい食べた後なので長手方向に余裕がありますが、食べる前のサイズでちょうど収まります。

最近買ったバットと網にパンチェッタを載せた写真



Method | 作り方

では作っていきましょう!
ポイントは食塩と砂糖の浸透圧でお肉の水分を出すことです。
作り方は大雑把には

  • 最初の1週間: 塩漬けにして水分をだす
  • 次の1週間: 乾燥させる

という工程です。
お肉の旨味を凝縮させつつ、日持ちを良くすることができます。
また、塩漬けにするときに乾燥ハーブをまぶしておくことで脂肪分に良い香りが付きます。

機材・手指の消毒 | 微生物を付着させないために

先に機材をアルコール消毒しておきます。
塩蔵では付着してしまった微生物を殺菌することはできないので、なるべく微生物を付着させないことが大切です。
機材を予め消毒しておくと、微生物の付着を減らすことができます。
もちろん手指もよく洗っておきましょう!

お肉の表面の水滴を拭く

肉をパックから出したら、まずは表面の水滴やドリップをペーパーで拭き取ります。

図2. 豚バラブロックの表面の水分をペーパーで拭き取る

お肉に砂糖をまぶす

お肉には最初に砂糖をまぶします。
砂糖は分子が大きく、お肉の内部まで浸透しにくいので先に振ります。
「料理のさしすせそ」と言いますが、味付けはこの順番でやります。
「さ」が砂糖、「し」が塩なので、砂糖が先です。

トングか手袋をした手でお肉の表面全体にまんべんなくまとわせます。
砂糖の衣をつけるイメージです。

図3. 砂糖をお肉の全面にまぶして馴染ませる

3–5%計っておいた砂糖をすべて使い切るようにお肉の全面にまぶしましょう。
脂身にもまぶします。

図4. 3–5%計っておいた砂糖を使い切りながら全面にまぶす

まんべんなくびっしりと砂糖をまぶします(図5)。
すでに水分が表面に出てきてお砂糖が湿っている感じがわかりますね。

図5. まんべんなくびっしりと砂糖をまぶす

お肉に塩をまぶす

次にお塩をまぶします。
やはりトングか手袋をした手でお肉の表面全体にまんべんなくまとわせます。
先に砂糖を振ったときに水分が出てきているので、お塩がダマになりやすいかもしれません。
トングの平らなところを使って均一にしていきます。

図6. 塩もまんべんなくまぶす

お塩も計っておいた全量を使い切ります。
これで砂糖と塩がまぶさりました。

図7. 砂糖と塩を全量まぶす. 水分が出てきている.

お肉に乾燥ハーブをまぶす

砂糖と塩をまぶしたら、お肉に乾燥ハーブをまぶします。
これは好きなだけ適当にまぶしてください。
トングや手袋をした手でお肉に「ギュッ」と押し付けるようにするとハーブがしっかり馴染みます。

図8. 乾燥ハーブを振ったらトングや手で押さえつけてお肉に付着させる

今回使ったハーブはS&Bのイタリアンハーブミックスとマジョラムです。

図9. 今回使ったハーブ. なんでもOK!

お肉の全面にたっぷりとハーブを付着させます。

図10. ハーブをたっぷりと付着させる

ラップして冷蔵庫に5–7日放置(ドリップは都度捨てる)

砂糖、塩、ハーブをお肉にまぶしたら、バットに置き、ラップをして冷蔵庫に5–7日放置します。

図11. ラップで包む

お肉から大量のドリップが出ます。
お肉がドリップが浸からないように、バットの下に小皿か何かを挟んで手前に傾けておきましょう。

図12. 小皿を挟んで手前に傾ける

傾けた状態で冷蔵庫に安置してください。

図13. 傾斜をつけたまま冷蔵庫に入れておきます

最初の3日ぐらいはドリップがどんどん出てきますので、毎日捨てましょう。

図14. ドリップはこまめに捨てる

水洗いして塩抜きする

5–7日ほど経ったら水洗いして塩抜きします。
表面のハーブを流水で綺麗に洗い流します(図15)。
図15では素手で洗っていますが、本当はここでも手袋をしたほうが良いですね。

図15. 流水で表面を綺麗に洗います

表面のハーブを全て洗い流しましょう(図16)。

図16. ハーブは綺麗に洗い流してください

洗い流したら水分をペーパーで拭き取ります(図17)。

図17. 水分を拭き取る

水分を拭き取ったら、バットに網を敷き、その上にお肉を安置します。乾燥の段階に入ります。
これで水洗いと塩抜きは完了です。

図18. お肉を編みに載せて安置

必要に応じて塩分調整 | さらに塩抜き

流水で洗うだけでも余分な塩分と糖分が抜けますが、塩味が強すぎる場合はさらに塩抜きをします。
初めて作るときや塩分濃度を試行錯誤しているときには、ここで塩分調整をしたほうが良いかもしれません。

まずはハーブを洗い流した状態で端っこをソテーして試食してみましょう。
パンチェッタの端っこを短冊状に切り出します。

図19. パンチェッタの端っこを切り出す

切り出したらフライパンにオリーブオイルを少量とパンチェッタ投入して火にかけます。
湧くまでは強火、湧いたら弱火にしましょう。
オリーブオイルを介してパンチェッタをじっくりと温め、パンチェッタから油を出すイメージです。

図20. パンチェッタの端っこをソテーする

表面がカリッとするまで焼いたら裏返し、両面がカリッとするぐらいソテーしましょう。

図21. 両面ともじっくりしっかりソテーします

これで試食してみて、塩味が強すぎたら塩抜きしましょう。
ボールに水を張り、パンチェッタを投入します。
冷蔵庫に入れて数時間から1日置いて塩抜きします。
塩抜きが終わったら水分をペーパーで拭き取りましょう。
あとは先程と同様、網に載せて乾燥に入ります。

図22. 真水に漬けてさらに塩抜き

ラップをしないで冷蔵庫に放置して完成

塩抜きが終わったら乾燥に入ります。
網を敷いたバットにお肉を載せ、冷蔵庫に放置します。
このとき、ラップはしません。冷蔵庫内は乾燥しているので、それを利用してパンチェッタを乾燥させます。
1週間ほど放置すると乾燥が進み、味が凝縮されて完成します。
この味を知ってしまうと、もう二度とスーパーで加工肉を買えなくなります

ただ、1週間待たなくても美味しく食べられます。
私は乾燥に入ったらどんどん食べてしまいます。
だんだん水分が抜けて旨味が凝縮されていくのを楽しめます。

1週間放置して乾燥したあとも、ラップなしで保存します。
塩蔵で日持ちするとはいえ、防腐剤が入っていないので早めに食べ切るようにしてください。
乾燥が進むのを待たずにどんどん食べたほうが良いです。
また、亜硝酸ナトリウムが入っていないので、空気に触れている筋肉部分は褐色(メトミオグロビンの色)になります。
パンチェッタを切った断面はもっと赤い色(オキシミオグロビンの色)が保たれています。

図23. 1週間冷蔵庫乾燥した後のパンチェッタ。乾燥を待たずにどんどん食べているので半分ぐらいに減っている。



Result | 使い方と調理例

パンチェッタの使い方をご紹介します!
使い方のポイントは弱火でしっかり加熱して油を溶かし出すことです。
安全面も考慮して中までしっかりと火を通しましょう。生で食べることはできません。

調理例としてはカルボナーラとリゾットを紹介します!
今回はレシピは掲載しませんが、参考にしていろいろ作ってみてください!

使い方 | 必ずしっかりと加熱調理する

パンチェッタは生肉なので、必ず良く加熱調理してください。
生のままでは食べられません。
加熱調理はパンチェッタがカリカリし始めるぐらいまでしっかりと行ったほうが風味の面でも良いです。
パンチェッタからハーブの香りのついた油が溶け出して香りが良くなります。
また、仕込んでから時間が経つと独特の匂いが出てきますが、しっかり加熱調理すると臭みが飛びます。
安全面でも風味の面でもしっかり加熱調理してください。

図24. 両面に焼き色が付くまで弱火でじっくりしっかりソテーする

調理例 | ソテーした玉ねぎと合わせれば旨味のもとに

パンチェッタをしっかりとソテーしたところに玉ねぎのスライスやみじん切りを投入して透明からすこし飴色になるまで炒めると、旨味のもとを作ることができます。

図25. 玉ねぎとソテーすると旨味のもとに

例えば、カルボナーラに使うならここに茹で汁と面をあえて、卵とチーズを溶いたソースと合わせます。

図26. 自家製パンチェッタで作ったカルボナーラ

生米とお湯を加えて炊いてチーズで仕上げればリゾットにすることもできます!

図27. パンチェッタと玉ねぎのリゾット



Conclusion | まとめ

最後までご覧頂きありがとうございます!
自家製パンチェッタの作り方をご紹介しました!

豚バラブロック、砂糖、塩、乾燥ハーブというシンプルな材料で作ることができます。
工程もほとんど放置なので簡単ですよね!
自分でパンチェッタをつくることで、安全で美味しい加工肉を食べることができます。
ぜひ作ってみてください!

ちなみに自家製パンチェッタを作ってしまったら、もう二度とスーパーで加工肉が買えなくなります!
先日、ベーコンを買おうと思ってスーパーに行ってみましたが、買えませんでした。
自分でパンチェッタを作っていると、

  • オキシミオグロビン(鮮赤色; 生肉の色)
  • メトミオグロビン(褐色; 乾燥肉の色)
  • ニトロソミオグロビン(赤色; 発色した加工肉の色)

の色の違いに敏感になります。
そのため、スーパーで見る加工肉のニトロソミオグロビンの色が美味しそうに見えなくなってしまい、買えなくなるのです。
この点も含め、自己責任でトライしてくださいね!(笑)

以上「お料理レシピ|自家製パンチェッタの作り方!塩、砂糖、ハーブだけで本格的に仕上げます!」でした!
またお会いしましょう!Ciao!



References | 参考

  • Wikipedia(塩漬け): Link
  • 田中宗彦(東京水産大学), 1998, “食品加工 ・貯蔵 における塩の機能と役割”, 日本海水学会誌第52巻第6号, Link
  • 藤巻正生(東京大学農学部), 1960, “食塩と畜産食品の加工”, 日本塩学会誌第14巻第2号, Link
  • 谷村顕雄(国立衛生試験所), 1971, “食品添加物と食品成分との反応”, 第21回日本食品衛生学会学術講演会, Link
  • Wikipedia(亜硝酸ナトリウム): Link
  • Wikipedia(亜硫酸ナトリウム): Link
  • エノテカの亜硫酸ナトリウムについての記事: Link
  • ワイン醸造の基礎 — 亜硫酸の話 –: Link



Cooking Tools | 愛用する調理器具のご紹介

パンチェッタの調理には

  • アルミパン 口径24cm

を使っています。
熱伝導率が高いため弱火でも均一に火が入ります。
また、表面反応が起きやすいためカリッと香ばしくソテーできます。

パンチェッタの乾燥・保存には最近買った

  • 26型ステンレス浅型長バット
  • 26型ステンレス長バット網

を使っています。
冷蔵庫のスペースを無駄にしない、自家製パンチェッタ作りにぴったりのサイズです。

(以下、Amazonアソシエイトとして適格販売による収入を得ております)

フライパンのご紹介

鍋のご紹介

刃物類のご紹介

小物類のご紹介

調味料のご紹介

食材のご紹介

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