転職レシピ|データサイエンティストの就業先2(コンサル会社の特徴とメリット)

転職
博士・ポスドクにとっては事業会社よりも選択肢が広がる可能性が高いです

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今回は転職レシピとして、データサイエンティストの就業先についてお話します!
博士・ポスドクにとって、研究の経験やスキルを活かすことができるデータサイエンティストという職種は民間転職を考えたときに有力な候補であることは、これまでの記事でお伝えしてきました(「転職レシピ|データサイエンティスト3類型(博士・ポスドクの研究経験を活かすアカデミック系データサイエンティスト)」など)

実際にデータサイエンティストとして転職を考えたとき、どのような企業が候補となるのかお話します!
データサイエンスという文脈では、会社は事業会社とコンサル会社というタイプに分類することができます。
前回の記事「転職レシピ|データサイエンティストの就業先1(事業会社の特徴とメリット)」では事業会社についてお話しました。
今回の記事ではコンサル会社というタイプの会社についてお話します!

Kaiko
Kaiko

この記事は以下のような人におすすめ!

  • データサイエンティストを募集しているのはどんな企業?
  • 博士・ポスドクの採用が盛んな企業は?

Abstract | コンサル会社では他社のデータを扱う

コンサル会社は、クライアントと呼ばれる他社に助言を行うなどのサポートをする会社です。
データサイエンスの業務では、クライアントのデータを分析し、クライアントのビジネスを発展させるために分析結果を活用することになります。
大手のコンサル会社であれば、さまざまなクライアントを持っているため、様々な業界のさまざまな種類のデータを分析できる利点があります。
また、コンサル会社にデータ分析を依頼するクライアントは、自社ではデータ分析やビジネスへの活用が行えていない会社です。
そのため、データ分析を起点にしたビジネスの提案といったこともコンサル会社のデータサイエンティストが行うことになります。
事業会社よりも広く浅くデータ分析を行う代わりにビジネス要素が強くなります。



Background | コンサル会社とデータサイエンス

民間のデータサイエンティストの就業先は大きく分けて2つあります。
データサイエンティストとして転職するなら、

  • 自社データの分析を行う = 事業会社
  • 他社データの分析を受注する = コンサル系会社

のどちらかの企業に行くことになります。

事業会社は、自社でデータを収集しており、そのデータを自分たちで分析し、自分たちのビジネスに活用する会社です。
詳しくは前回の記事「転職レシピ|データサイエンティストの就業先1(事業会社の特徴とメリット)」をご覧ください!

コンサル会社は、他社(=クライアント)のビジネスをサポートする会社です。
コンサル会社のデータサイエンス業務では、クライアントの保有するデータを代わりに分析し、その結果をレポートし、今後のビジネスの方向性について提案をするような業務を行います。
データ分析を受注するという意味で、このブログではいわゆるコンサルティングファームだけではなく、データ分析会社も含めてコンサル会社と呼びます。



Contents | コンサル会社のデータサイエンティスト

コンサル会社のデータサイエンス|クライアントのデータとビジネスを扱う

コンサル会社では、データ分析をビジネスに活用したいと考えているクライアント企業をサポートする業務を行います。
コンサル会社自身ではデータは基本的には持っていません。
そのため扱うデータは主にクライアントのデータとなります。

また、コンサル会社ではデータ分析の結果もクライアントのビジネスに活用することになります。
ビジネス課題を抱えているクライアントに対し、

  • どのようなデータがあれば解決できそうか
  • どのような分析を行えば有益な示唆が得られそうか
  • 分析結果をどのような業務に反映すれば課題解決できそうか

ということをクライアントから情報を聞き出しながら考え、データサイエンスプロジェクトを提案するところから始まります。
コンサル会社にデータ分析業務を依頼するクライアントは、たいていは自社でデータサイエンス業務が確立できていない会社です。
そのため、コンサル会社はデータ分析だけでなくビジネスの検討を行う必要があるのです。

コンサル会社でデータサイエンティストになるメリット

コンサル会社でデータサイエンス業務を行うメリットは

  1. 様々な分野の様々な種類のデータに触れることができる
  2. 様々な分野の様々なビジネス課題に触れることができる

の2つです。
様々な業種のクライアントと関わることができるため、様々な業種のデータや様々な種類のデータにふれる機会が得られ、クライアントの数だけ多様なビジネスに触れられる利点があります。
事業会社よりも自由度が高いと考えることもできます。

一方で、コンサル会社では基本的には自社でデータを保有していないため、「こういう分析をやってみたい」と思ったときに、所望のデータを持っているクライアントを見つけるところから始めなければなりません。これがコンサル会社の不利な点です。



データサイエンティストを採用しているコンサル会社の例

大手のコンサルティングファームやデータ分析会社でデータサイエンティストを採用していない企業は存在しないと言っていいほど、コンサル会社ではデータサイエンティストの採用が行われています。
データ活用は日本でも世界的にも一大経営課題です。
クラシカルなコンサルタントでも初歩的なデータ分析スキルは要求されますし、最近ではより高度なデータサイエンス業務ができるよう、データサイエンティストの採用は盛んに行われています。

コンサルティングファームやデータ分析会社にはいくつか種類があり、データサイエンティストの採用が盛んと思われるのは以下の5種類です。
私の私見なので異論もあると思いますが悪しからず。

  1. 外資系戦略ファーム: 沢山働いて沢山稼ぐいわゆる外資コンサル
  2. 四大ファーム: グローバル四大グループに属するファーム
  3. 大手総合ファーム: 四大以外の大手ファーム
  4. 大手SIer・日系大手企業所属のコンサルファーム: システム開発を軸にコンサルを行う企業
  5. データ分析会社: データ分析に特化したコンサル会社

それぞれの例を以下に記載します!

外資系戦略ファーム

外資系戦略ファームとは、大企業をクライアントにし、クライアントの会社経営の上流部分の方針や戦略についてアドバイスを行うようなコンサル会社です。
例を上げると、

  • マッキンゼー・アンド・カンパニー
  • ボストン コンサルティング グループ
  • ベイン・アンド・カンパニー
  • A.T. カーニー

といったところです。
経営の上流部分のコンサルティングで影響力も大きいので単価が高い案件が多いと思われます。
逆に、個別の事業などの細かい部分はあまりやらないかもしれません。

データサイエンスという視点では、あまり深いデータ分析は行わないのだろうと思います。
市場分析や業界分析のような大きな視点のデータ分析は行うのだろうと思いますが、逆にミクロな視点の分析、例えば個別の事業や商品の売上データの分析などは少ないと思われます。
ただ、以前の記事「転職レシピ|Ph.D.とデータサイエンティスト(UKの物理学Ph.D.→データサイエンティスト→CEOになった柴田暁氏のご意見)」で紹介した柴田暁氏はポスドク後にボスコンで定量分析を軸としたコンサルをやっていたそうなので、データサイエンティストが活躍できないということでは全くないでしょう。

ちなみに私の2018年当時では、外資系戦略コンサルは1社も出していません。
当時の私のニーズにあっていなかったからです。
当時の私は、データサイエンティストとしての実務経験を積めて、大切に育ててくれそうな民間企業を求めていました。
一方で、外資系戦略ファームは従業員にとっては2–3年働いて経営の上流部分とマクロスコピックな分析を習得し、別の会社へ行くための踏み台して使いたい企業です。
また競争が激しく、大切に育ててくれるような会社ではないですし、激務です。
このあたりが私のニーズに合わなかったため選択肢に入りませんでした。



四大ファーム

四大ファームは

  • デロイトグループ
  • PwCグループ
  • EYグループ
  • KPMGグループ

に属するファームのことです。
それぞれのグループが

  • 総合系コンサルファーム: ビジネスの上流から下流まで扱う
  • 財務系コンサルファーム: 財務(フィナンシャルアドバイザリー)・税務(税理士法人)関係に特化
  • 法務系コンサルファーム: 弁護士法人
  • 監査法人: 監査部門は大企業の会計監査、アドバイザリー部門は総合コンサルを行う

などなど、さまざまな領域に対応したグループ会社を持っています。

グループとしては外資系であるものの、外資系戦略コンサルよりも外資色は薄いです。
というのもそれぞれのグループ会社は、所属するグループとは資本関係にはないため独立した日本企業です。
外資と日系の中間といったイメージですが、総合系コンサルファームのほうが外資っぽい雰囲気(要するに激務、笑)があります。
給与水準も外資系戦略ファームに比べたら下がりますが、日系企業よりも高いです。

データサイエンティストという文脈では、どのグループのどのファームもデータサイエンティストを募集しているといっても過言ではありません。
人材も案件も豊富なので、自分のやりたいことを主張できるなら良い仕事を見つけることができるでしょう。
ちなみに、2018年当時の私は四大のうち3つには応募しました。
四大のファームはどこも国際色があり、博士人材も多少存在するので、ポスドクの採用にも不慣れではないと感じました。
実際、四大の総合系コンサルファームにも他のファームにも応募を出しましたが、不採用になったところはありませんでした(こちらから辞退したところがたくさんあります)。
当時は四大という言葉も知らず、総合系ファームと監査法人の区別もろくについていなかったので、同じグループの総合系コンサルファームと監査法人両方に応募したりしました(別会社なので問題はありません)。



大手総合ファーム

大手総合ファームは四大以外の大手コンサル会社です。
有名どころでは、

  • アクセンチュア
  • アビームコンサルティング

あたりでしょうか。
四大に比べると規模は小さいですが、アクセンチュアは世界最大級のコンサルティングファームですし、アビームも日本発の大手コンサルファームです。

この2社は2018年当時もデータサイエンティストを募集しており、現在でも活発にデータサイエンティストの採用をやっているようです(本記事下部、「References→参照した外部サイト」を参照のこと )。
大きなクライアントを何社か持っており、クライアントに深く入ってコンサルを提供している印象があります。



大手SIer・日系大手企業所属のコンサルファーム

大手SIer(エスアイアー; システムインテグレーション会社)や日系大手企業のコンサルファームでもデータサイエンティストを募集しており、コンサル的な業務を行っているようです。
日系企業のグループ会社が多く、

  • NTTデータ
  • 三井情報総研
  • 伊藤忠テクノソリューションズ
  • 富士通総研

など、日系の有名な企業のグループ会社のSIerや総研系会社です。
こういった会社は他にも色々あります。
ちなみに日系のグループ企業なので、企業文化としてはいわゆるコンサルというより日系の事業会社に近いです(給与水準も四大・大手ファームより下がります)。

2018年当時はデータサイエンティストを募集し始めたぐらいの段階で、印象としては、データ分析会社や四大・大手総合ファームの1、2歩後ろを行っているような感じでした。
今はどうなのかよくわかりません。

1、2歩後ろを行っている一方で、このような会社にはデータ分析会社や四大・大手総合ファームにはない強みがあります。
それは、グループ会社のデータやビジネスにふれることができることです。
大手SIer・日系大手企業所属のコンサルファームの主なクライアントはグループ企業、すなわち日系大手の通信会社、商社、メーカーです。
このようなグループ企業にはそれぞれの事業で集まってくるデータやビジネス課題がたくさんあるので、データや案件に困らないかもしれません。



データ分析会社

データ分析会社は、データ分析に特化したコンサル会社という感じで以下のような企業があります。

  • ブレインパッド
  • アルベルト
  • セラク
  • DATUM STUDIO

どの企業もアカデミア出身者の採用に積極的で、高度なデータ分析を社会実装しようという気概が感じられます。
頭一つ抜けているのはブレインパッドでポスドク出身者もガンガン採用してデータサイエンス事業を拡大している印象があります。
アルベルトはトヨタと業務提携を行うなどモビリティーに強い印象があります。
セラクは農業IoT関係のデータサイエンスに強い印象があります。
DATUM STUDIOは著名なデータサイエンティストが所属しており、データサイエンティスト養成読本シリーズの執筆者も何人かいます。
以下はAmazonへのリンク付きです(Amazonアソシエイト連携)。
興味があれば入門編ぐらいには目を通してみても良いかもしれません。

データ分析会社はどの会社も比較的新しいので、四大や大手コンサルのような規模はまだありませんし、大きなグループ企業に属していないという弱点はあります。
しかし、データサイエンスという領域自体が特に日本ではまだ新しく、またこのような新しい企業でデータサイエンスが活発に発展している印象があります。

2018年当時には私もこれらのデータ分析会社には応募しており、不採用になったところはありません。アカデミア出身者の採用に積極的で博士・ポスドクの採用に全く抵抗がないという印象があります。
とはいえ、博士・ポスドク出身者は少数派です。
また、データ分析の経験が豊富なので「貴重な即戦力」として扱われる可能性が高いです。
コンサル会社の中でもデータ分析で勝負できる部分が大きいので、博士・ポスドク出身者が活躍しやすいかもしれません。

 



私見 | コンサル会社の給与水準の序列

給与水準的には、

  • 外資系戦略ファーム > 四大の総合コンサルファーム > 四大の他ファーム = 大手総合ファーム >= データ分析会社 > 大手SIer・日系大手企業所属のコンサルファーム

といった印象です。
博士・ポスドクからの転職だと、「四大の他ファーム = 大手総合ファーム >= データ分析会社」あたりで600万円前後ぐらいの水準です。
今はデータサイエンティストの需要が高まってきているのでもう少し行くかもしれません。

ちなみに、外資系戦略ファームは激務、四大の総合コンサルファームはそこそこ激務、大手総合ファームは場合によっては激務です。
働きやすさと給与水準のバランスが良いのは四大の他ファームかデータ分析会社だと思います。これは私見ですし、業務量は入るチームにもよりけりなので絶対ではないです。



Conclusion | まとめ

最後までご覧いただきありがとうございました!
データサイエンティストを募集しているコンサル会社についてお話しました!

私自身がコンサル会社でデータサイエンティストをやっているので、いくらでもお話できてしまいますね笑
事業会社に比べると、コンサル会社には国籍を含めて多種多様な人材がおり、博士・ポスドクなどのアカデミック人材の採用も盛んに行われています。
博士・ポスドクからデータサイエンティストとして転職するのに都合の良い会社はコンサル会社のほうが見つけやすいかもしれません。
事業会社とコンサル会社のメリット・デメリットや会社の文化的傾向も見極めて選んでいけは良いでしょう。

以上「転職レシピ|データサイエンティストの就業先2(コンサル会社の特徴とメリット)」でした!
またお会いしましょう!Ciao!



References | 参考

参照した外部サイト

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