転職レシピ|天文学系ポスドクの転職エージェント活用術7(キャリア面談–方針決定編)

転職
転職目的や将来キャリア像に適合する求人を見つけられるよう、職種・業種・企業属性・想定年収を具体化・言語化しましょう!

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今回は転職レシピ、転職エージェントの活用術シリーズです!
このシリーズでは、私が2018年当時、ポスドクから民間企業にデータサイエンティスト(コンサルタント)として転職した経験から、転職エージェントの活用方法についてお話します。
現職の業務がある中で転職を成功させるには転職エージェントの活用が肝となります。
前回の記事「転職レシピ|天文学系ポスドクの転職エージェント活用術6(キャリア面談–情報整理編)」では、キャリア面談における情報整理のポイントをご紹介しました!

今回は、キャリア面談で応募する職種・業種・企業属性・想定年収を絞り込む、転職の方針決定のポイントをご紹介します!
キャリア面談では、これまで考えてこなかった職種・業種・属性の企業が転職先の候補として挙がることもあります。
どのような転職先を選べば、転職の目的を達成し、自身の強み(活用したい能力・スキル)を活かして活躍できるのか、自分ひとりで考えるより将来の可能性をグッと広げることができます。
これからキャリア面談を受ける方は相談するポイントを明確して有意義な面談にするために、もう受けられた方は面談の内容を整理して応募先選定や職務経歴書のブラッシュアップに活かすために読んでみてください!

みなさんの転職活動や将来のキャリア検討にも役立つと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください!

Abstract | 研究コアスキルで活躍できる方向性設定を!

転職の方向性を決める際には、研究コアスキル(詳しくはこちらの記事)を使って将来に渡って活躍できる職種・業種・企業属性・想定年収を絞り込んでいきましょう。

職種は求人とのマッチングを取り、将来活躍し年収を上げていくために検討する最初の項目です。
博士・ポスドクの場合はすでに尖ったスキルを持っているため、それを即戦力として活かすことができる職種を選択できると活躍の可能性が高まります。

業種は将来に渡って活躍するフィールドです。
スキルのマッチングよりも、「どこで活躍したいか」という自分の好みを反映させることができます。
年収水準や将来性にも影響しますが、職種とのマッチングが確保されていれば、応募後に絞り込んでいく手もあります。

博士・ポスドクにとって、転職後に重宝され、活躍していくためには企業属性も大きなファクターです。
博士・ポスドクの採用に慣れている企業と慣れていない企業、博士・ポスドクが年収を上げやすい企業と上げにくい企業などがあります。
年収水準などの概要は転職エージェントから、現場の雰囲気などの詳細は採用面接で仕入れることもできます。

転職後に実現できる年収は職種・業種・企業属性と現職の年収でだいたい決まります。
日本のポスドクは年齢の割に給与水準が低いので、大きくアップさせて転職するのはハードルが高い麺もありますが、研究コアスキルとのマッチングが良い職種・業種・企業属性を選ぶことで実現することも可能です。
また、転職エージェントによって想定年収の見立ては異なるので、複数のエージェントの意見を聞いてみることが重要です。



Background | キャリア面談の意義

転職活動におけるキャリア面談(転職方向性検討パート)の意義は、転職の目的や将来キャリアイメージに適合した求人をリストアップできるよう、職種・業種・企業属性・想定年収を具体化することです。
転職エージェントは、キャリア面談である程度絞り込まれた方針をもとに、希望に合いそうな職種・業種・企業属性・年収の求人を提案します。
この求人から良さそうなものを選んで採用に応募するわけですが、求人を提示してもらうにも、よさそうな求人を選ぶにも、職種・業種・企業属性・想定年収を具体化・言語化する必要があります。

以下では、キャリア面談(転職方向性検討パート)で職種・業種・企業属性・想定年収を具体化、言語化するためのポイントをご紹介します!
「どうやって求人をリストアップしてもらえばいいかわからない」、「どうやって求人を絞り込めばいいかわからない」という方は、以下を参考にして、具体化、言語化に取り組んでみてください!



Contents | キャリア面談で方向性を決めること

転職の目的とこれまでの経験・スキルをもとに

  • 応募する職種
  • 応募する業種
  • 応募する企業の属性(規模、文化など)
  • 想定年収

をある程度絞り込みます。
将来のキャリアや年収水準は、職種、業種、企業属性である程度決まってしまいます・
これらを、転職の目的を達成できるように選ぶことが、転職成功のための鍵です。

職種 | 研究コアスキルを活かせるスペシャリスト職種を探そう

職種とは業務内容で分類された職務名のことで、例えばデータサイエンティスト、コンサルタント、研究開発者、エンジニアなどです。

職種の検討は将来キャリア形成の最初のステップ

職種の絞り込みは、転職の方向を絞り込んでいく最初のステップです。
職種を決めると、

  • 業務内容
  • 発揮できるスキル、活かせる経験
  • 磨くことができるスキル、得られる経験
  • 将来のキャリア

などの転職後の基本的な方向性が決まります。
これから「どのような専門性を磨いていきたいか」、「何のプロフェッショナルになるのか」ということを決めると言い換えることもできます。

職種から絞り込むとマッチングを取りやすい

職種から絞り込んでいくことが良い理由は、自分の強みと企業のニーズのマッチングを取りやすいからです。
マッチングが良ければ、転職後に活躍できる可能性、内定を取れる可能性、年収を挙げられる可能性が高まります。
企業にとって、転職活動で募集する中途採用の枠は欠員補充もしくは事業拡大に伴う戦力増強が目的です。
したがって、「この業務を任せたい」「この職種の人を採用したい」といった求人が出ることになります。
企業側のニーズを満たすためには、まずは能力的にマッチングしていることが前提となります。
もちろん人柄や将来性も評価される対象になりますが、それは第2段階のマッチングです。
応募者にとっては、職種から絞り込むと、能力的にマッチする求人を見つけられる可能性が高いのです。

博士・ポスドクは専門性が高い職種(スペシャリスト)を目指すべし

私の個人的な意見ですが、博士・ポスドクの転職活動においては、いわゆる総合職のようなジェネラリストを目指す職種よりも、専門性が高い職種(スペシャリスト)の方が転職成功の可能性が高いと考えます。
博士・ポスドクにとって、ジェネラリストを目指すメリット・デメリット、スペシャリストを目指すメリット・デメリットは以下です。

メリットデメリット
ジェネラリスト1. 応募できる求人の数が多い
2. これまで経験に縛られないキャリアを目指せる
1. 年収を上げにくい
2. 研究の経験を活かすのが難しい
スペシャリスト1. 年収を上げやすい
2. 研究の経験を活かせる
1. 応募できる求人の幅が狭まる
2. これまでの経験に基づくキャリアが前提となる

ジェネラリストとスペシャリストのメリット・デメリットは表裏一体です。
ジェネラリストは門戸が広い一方、ある意味誰でも採用される可能性があり差別化が難しいため年収を上げにくいです。
また、博士・ポスドクの研究で培ってきた経験・スキル(研究コアスキル→詳しくはこの記事)は、民間企業からすれば尖ったスキルなので、ジェネラリスト的な職種では活かしどころがないかもしれません。
さらに、第2新卒的な扱いになるので年齢の問題もあるかもしれません。

一方、スペシャリストには、即戦力性が求められるため、狭くて深いマッチングが重要です。
必要な能力・スキルがないと採用されない反面、差別化が容易なので、能力・スキルを見せることができれば年収を上げて転職することが可能です。
このように、未経験やこれまでのスキルを前提としない職種でも応募できる求人はありますが、博士・ポスドクにとっては、これまでの研究コアスキルを活かせる職種の方が、マッチングがよく、即戦力性も高いので年収は上げやすくなります

重要なのは「経験者」であることを見せること

博士・ポスドクがスペシャリスト的な職種への転職を目指す際に重要なのは、研究コアスキルなどの経験・能力をどのように企業に見せるか、経験があることを認識させるかということです。
「経験がある」とみなされる範囲には決まりはありませんので、職務経歴書上でいかに経験がありそうに見せられるかが重要です。
例えば、天文学の研究者は「民間のデータサイエンティスト」とは異なる職種なので、狭義には未経験とみなされます。
一方で、業務内容(仮説検証、データ分析、レポート等)は大部分が共通しています。
扱っているデータの種類が異なるだけで、分析の内容や用いる手法・知識はほとんど一緒です。
そのような、共通している部分・即戦力性をしっかり示せれば、経験者、上級者として扱ってもらうことができます



業種 | 将来活躍するフィールドを定義する

職種を絞り込んだら、次は業種を絞り込むことになります。
業種はその企業が主に収益を上げている業界のことで、例えば製造業、運輸、IT、コンサル(専門サービス業の一種)といったものです。
研究コアスキルとのマッチングという視点では、職種に比べると優先度は低いですが、将来キャリアの方向性を定める一因です。

職種選択で活躍のフィールドを定義づける

昨今では、どの業種でもデータ活用が課題となっており、データサイエンティストが募集されています。
そのため、データサイエンティストの場合は業種は転職先を絞り込む強い軸にはなりませんが、

  • どのような種類のデータを扱いたいか
  • 世の中のどのような課題を解決したいか

といった、活躍のフォールドを定義づける選択となります。
これまでの経験・スキルよりは「自分の好み」や「want」を反映させやすいでしょう。

博士・ポスドクにとっての業種選択

博士・ポスドクにとっては、業種選択は職種選択と並んで活躍のポイントとなります。
企業属性にもよりますが、博士・ポスドクの採用に慣れていて活躍しやすい業種・職種、博士・ポスドクの採用になれていなくて活躍しにくい業種・職種があるのが事実です。
10年、20年前に比べれば、博士・ポスドクの民間企業での活躍の機会は増えていると思いますが、博士・ポスドクは少数派です。
せっかくなら博士・ポスドクでの経験が買われて、研究コアスキルで活躍できる業界がいいですよね。
製造業であれば、三菱電気、日立、NEC、富士通などの大手電気メーカーの研究開発職が博士の採用をやっているなど博士の採用に慣れています(ポスドクの中途採用はよくわかりませんが、NECはやっていると友人から聞きました)。
IT・コンサルであれば、データサイエンティストならば博士・ポスドクは重宝されます。
金融業界でも、定量分析を行うクオンツ(金融データサイエンティスト)として博士・ポスドクは重宝されやすいです。

業種選択は年収水準や将来性にも影響する

業種選択は年収水準や将来性にも影響があることに注意が必要です。
年収水準の高低、年収が上がっていくのか頭打ちになるのかは、その業種の市場の影響を受けます。
企業の収益はその業種の市場状況に左右されるため、どれだけ利益を出せるのか、事業を拡大できるのか、縮小せざるを得ないのかは市場の見通し次第です。

業種は応募してから絞り込んでも良い(特にデータサイエンティストなら)

職種で求人を絞り込んだら、同じ職種で異なる業種で求人を比較してみて気に入ったものが見つかるか比較してみても良いでしょう。
前述の通り、データサイエンティストなら業種は業務内容とあまり関係がありません。
業種にこだわらずに求人を見てみて、将来のキャリアイメージと合いそうなものを残していく方針が有効です。
私自身も、様々な業種のデータサイエンティストに応募し、面接を受けつつ絞り込んでいくという方針を取りました。



企業属性 | 概要はエージェントから、詳細は面接で把握しよう

応募する企業の属性は、大手・中堅やベンチャー・スタートアップといった企業規模、外資系・日系といった企業文化、バリバリ働くのか余裕をもって働くのかといった働き方の文化など、企業の性質のことです。
転職先の企業で長く働きたいのか、将来また転職したいのか、独立したいのか、こつこつキャリアを積み上げたいのか、早いうちから責任のある業務を任されたいのかなど、企業の属性は将来キャリアの展望に関係します。

博士・ポスドクにとっての企業属性選択

博士・ポスドクの転職活動の選択肢としては、古典的な日系大手企業よりもベンチャー精神のある企業、

  • 外資系大手企業
  • 先進的な日系大手企業
  • ベンチャー・スタートアップ

がメジャーです。
博士号では海外では非常に尊重される肩書きなので、必然的に外資系企業での活躍のチャンスは多いです。
外資系のIT企業、コンサルティングファームは、データサイエンティストの採用も多く、給与水準も高いです。
日系大手企業だと、昔から博士の採用をやっている研究開発職や技術職に絞られてしまいがちです。とはいえ、最近では「イノベーション」というキーワードのもと博士・ポスドクの採用に力を入れてる企業も出てきているので、転職エージェントから最新の情報を仕入れましょう!
ベンチャー・スタートアップというと未成熟で不安定なイメージを持たれがちです。
確かにまだまともに事業化できていない企業(逆に伸びしろはすごい)もありますが、日本でデータ利活用が進んでいるのはベンチャー・スタートアップの方です。
体力のついてきているベンチャー・スタートアップ(データサイエンス界隈で言えば、ブレインパッドなど)は、もはやいわゆるベンチャー・スタートアップではないかもしれません。

企業属性の概要はキャリア面談で把握しよう

自分の転職の目的や将来のキャリア像に合った属性の企業を絞りこむには、キャリア面談を活用しましょう。
転職の目的、例えば

  • 業務量が増えても年収を上げたい
  • 業務量はそのままで年収を上げたい
  • 業務量を減らしながらも年収を上げたい(←マッチング的にはこれがベストだが)
  • 年収はそのままでも業務量を減らしたい
  • 職種を変えたい
  • 業種を変えてキャリア形成したい
  • 長く働きたい
  • こき使われるよりも自分の能力を磨きたい

などが明確になれば、どのような企業が適しているのか、傾向としては絞られてきます。

企業属性の概要(規模、給与水準、在職期間、業務時間など)については、エージェントが知見を有しているので情報を仕入れることができます。
ただし、エージェントによっては、大手しか紹介できない、ベンチャーしか紹介できない、外資に強い・弱いなどの得意不得意があるので、複数のエージェントとコンタクトをとるのが得策です。

企業属性の詳細は1次面接・2次面接で把握しよう

企業属性の詳細、例えば、現場の雰囲気や実際の業務量、労働環境、任される業務内容などについては、1次面接・2次面接で情報を仕入れましょう。
面接は企業が応募者を選ぶ場であると同時に、応募者が企業を選ぶ場なので、応募者から面接担当者に質問する機会が必ず設けられます。
1次面接・2次面接では質問の時間に積極的に質問しましょう。
具体的な質問(どのようなプロジェクトが走っているのか、どのようなデータを扱ってどのような手法で解析しているのかなど)を投げかければ、応募者側は企業選択に有益な情報を得ることができ、企業側にも「興味を持ってもらえている」という印象をもたせることができます。

中途採用の場合、1次面接では現場の主任クラスの従業員が面接担当者として立ち会うことが多く、2次面接ではもう一段上の役職者が出てくる可能性が高いです。
1次面接に同席する現場の主任クラスの従業員なら、現場のプロジェクトをしっかり把握しているので、扱っているデータや手法など詳細な質問を投げかけると明確な答えがくる可能性が高いです。
一方、2次面接に同席するのは、現場の状況よりもその部署全体の状況を把握している従業員や役員であることが多いです。
そこでは走っているプロジェクトや長期的なキャリアイメージなど、転職先の部署の全体像をつかめる情報を引き出せると良いでしょう。



想定年収 | 複数のエージェントから情報を仕入れよう

企業に応募する際や面接の際に希望年収(想定年収)を聞かれることがあるため、見当をつけておく必要があります。
想定年収は職種・業種・企業属性に加えて、現職の年収でだいたい決まります。
多くの企業では、職位(主任、課長などの肩書)によって給与が規定されているので、どの職位で転職できるかで年収が決まります。
中途採用では、これまでの経験と前職の給与を参考に提示年収(職位)が調整されます。
そのため、大幅にアップさせて転職するのはなかなか難しいですが、マッチングや即戦力性を見せることができれば引き上げることもできます。
どのくらい引き上げられそうかは、転職エージェントに感触を聞いてみるとある程度把握することができます(ただ、最終的には応募してみないとわかりません)。

想定年収を決める際にも複数のエージェントと相談することをおすすめします。
自分の市場価値(想定年収)を測定することもキャリア面談の意義の一つです。
転職エージェントによって、想定年収の水準には差があります。
私の場合にも300-400万円と言うエージェントもいれば、600万円と言うエージェントもいました。
それぞれ想定している業種や企業属性が異なるので、このくらいの差は生まれます。

ちなみに、私は自分で目標年収についての情報を調べて(こちらの記事)、600万円という金額を設定していました。
ポスドクの年収水準は年齢の割に低いため、600万円を狙って転職するのはややハードルが高いですが、逆に想定年収から職種・業種・企業属性を絞り込むこともできます

転職活動はキャリア形成のためのステップです。
単純に年収が上がればよいわけでもなく、やりがいがある業務ができるようになれば良いわけでは有りません。
職種・業種・企業属性・年収と自分の将来キャリアを照らし合わせながら絞り込んでいきましょう!



Conclusion | まとめ

最後までご覧いただきありがとうございました!
キャリア面談で転職の方針(職種・業種・企業属性・想定年収)を決める際のポイントを紹介しました!

職種・業種・企業属性・想定年収によって、求人が絞り込まれます。
転職先の可能性を絞り込んでいく、自分の転職目的や将来キャリアイメージに適合するものを見極める過程です。
実際には「職種・業種・企業属性・想定年収の絞り込み→求人の見当」だけではなく「求人の検討→職種・業種・企業属性・想定年収の絞り込み」という方向での検討も必要です。
応募前にすべて絞り込めるわけではなく、面接の段階、場合によっては内定取得後に選択することもあります。
どのような方針で転職活動を進めるかも含めて考えていけると転職成功がより近づくでしょう!

以上、「転職レシピ|天文学系ポスドクの転職エージェント活用術7(キャリア面談–方針決定編)」でした!
またお会いしましょう!Ciao!

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