お金のレシピ|金利を敵に回さないことが経済的自由への第一歩

お金
金利1万円を失うのは簡単。でも取り戻すのは超大変

Ciao!みなさんこんにちは!このブログでは主に
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の4つのトピックについて発信していきます。

転職とお金は切っても切れない関係です。
そこで、転職レシピの派生としてお金のレシピを扱っていきます。
今回はお金のレシピの初回です。

金融教育が行われていない日本では、貯金と投資の違い、株式と債権の違いなど、基本的な金融知識(ファイナンシャル・リテラシー)に自信がない方が多いのではないでしょうか?
特に、本ブログの博士転職記事をご覧になってくださるのは理系研究者で、お金に興味があって金融知識が豊富な方は少ないのではないかと思います。
かくいう私も、民間企業に転職し、金融機関を相手に仕事をするようになるまでは、金融の「き」の字も知らない人間でした。

金融知識は資本主義社会で豊かに(あるいは自由に)生きるには、万人が持っているべき知識です。
博士転職記事をご覧の博士・研究者の方にとっては、研究のキャリアに進むにしても、民間企業に進むにしても将来役に立ちます。
研究キャリアにとってのメリットを一つ挙げると、金融知識を身につけて実践することで、将来の収入の見通しが不透明であるという研究キャリアのデメリットに備えることができることです。

お金のレシピでは、私が日々の業務や私生活の中で勉強し、身につけてきた知識をまとめていきます。
「金融のことはよくわからない、けど将来は不安だし、経済的にも自由になりたい」
そんなあなたに読んでいただきたいレシピです。

一緒にお金の勉強をして豊かになっていきましょう!
私も金融知識を身につけ、実践し、「労働に縛られない = 経済的自由」を手に入れるために日夜勉強しています。
今回は、経済的自由を達成するためには絶対に知っておかなければならない「金利」の基礎知識編です!

Abstract | 金利を敵に回してはいけません!

お金の貸し借りには金利がつきものです。
銀行などの金融機関とお金を貸し借りする場合、金利を取られる機会の方が金利を得られる機会よりも多いです。
また、金利を取られる場合の方が、金利を得られる場合よりも圧倒的に利率が高いです。
不必要に金利を取られている間は、金利を敵に回している状態です。

クレジットカードのリボ払い、遅延損害金、振込手数料など、金利を敵に回す機会は身の回りに数多く存在します。
基本的な金融知識を身につけて、金利を敵に回す機会を減らしていかないと、どんどん金利を取られて経済的自由が遠ざかります。
金利を取られることや利率の高低に敏感になって、金利を敵に回す機会を減らしていきましょう!

Background | わたしたちの生活と金利

お金を借りると利息という形で金利を取られ、お金を貸すと逆に金利を得ることができます。
わたしたちの生活は金利と密接に関係しています。
特に最近はキャッシュレス化でクレジットカードや電子マネーの支払いが増えており、知らないうちに金利を取られているなんてこともあり得ます。
まずは身近な例で金利を取られるケースと金利を得られるケースを見ていきましょう。

金利を取られるケースは数多く存在する

自分が利息を取られるケースとして、

  • 住宅ローン
  • カードローン
  • 貸与型の奨学金

などの明示的な借金に加え、

  • クレジットカードのリボ払い
  • クレジットカードの分割払い
  • 支払い延滞時の遅延損害金

などもあります。

リボ払いや分割払いは、クレジットカード会社が自分の代わりに支払いを建て替えているため、借金をしていることになります。
ちなみに、1回払いもクレジットカード会社が建て替えているので借金になっているため、利息を取られてもおかしくないケースです。
しかしクレジットカード会社はお店側から取った手数料でその分の収益を得ているため、カード利用者である我々は利息を取られません。
むしろポイントで還元されますね。

遅延損害金には、督促業務で金融機関に発生する手数料も含まれますが、本来支払うべき期日から実際に支払いが行われる期日までの金利も含まれます。
金利には時間が深く関係しています。
請求が発生した日から支払いまでの期間が長くなればなるほど金利が大きくなります。

このように、明示的な借金をしているときだけでなく、支払い方法によってはクレジットカードの利用で金利を取られていたり、公共料金やレンタル品の延滞金や遅延損害金として金利を取られることもあるのです。

金利を得られるケースは少ない

自分が利息を得られるケースとしては、

  • 普通預金や定期預金などの銀行預金

がありますが、これに加え、

  • 国債や社債などの債権を購入して得られる利息
  • 株式や投資信託を購入した場合に得られる配当金や値上がり益
  • 医療保険、生命保険などの保険金や返戻金

なども利息として捉えることができます。

普通預金や定期預金は貯蓄、債権や株式の購入は投資、医療保険・生命保険は保険です。
このように保有していると金利が得られる商品を金融商品と言い、大まかには

  1. 貯蓄
  2. 投資
  3. 保険

に分類されます。
お金のレシピではこれらのキーワードが何度も出てきますので覚えておいてください。

金融知識を身につけて貯蓄、投資、保険をバランス良く使いこなすことが経済的自由の必須条件です。
日本では貯蓄はほとんどの人が行っていると思いますが、保険や投資には馴染みがない方も多いかもしれません。
保険については公的保険があるのでともかくも、投資については自分で調べて始めない限りは無縁になってしまいます。

わたしたちの身の回りでは、金利を取られるケースに比べて、金利を得られるケースは少ないです。
金融知識を身につけて、金利を得られるケースを増やし、金利を取られるケースを減らしていかないと、金利を取られ放題になってしまいます。

Data | 2020年現在の日本の金融機関の金利

日本の金融機関の利率を見ると、金利を取られる場合の方が大きな利率が設定されていることがわかります。
わたしたちの周りでは、金利を得られる機会よりも金利を取られる機会の方が多い上に、金利を取られる場合の方が利率が大きいということは、何も防衛策を講じていないと、どんどん金利を取られ、経済的自由が遠のいてしまうことを意味します。
この章では、実際にどれくらいの金額あるいは利率が設定されているのかを見ていきます。

金利を取られる場合の金利

わたしたちが金利を取られる場合の金利は、年率15 %程度です。
住宅ローンや奨学金といった特別な場合を除き、カードローン、リボ払い、遅延損害金などは軒並み年率15 %の水準です。
これは、金融機関から100円を借りた場合、1年後には115円返済する必要があるということです。
ちなみに、いまの計算は「単利」の場合です。
月次で「複利」が付く場合には116円になります。
さらにその他の手数料を含むと、返済額はもっと上がります。

代表的な商品の金利の値について、大手銀行とネット銀行6社の実質年率を下表1にまとめました。
クレジットカードのリボ・分割払い、遅延損害金、カードローンは軒並み15 %の水準です。
分割払いとカードローンは借入額によって金利が変動します。
少額の場合に高金利となります。

実質年率 [%]三菱UFJ三井住友みずほ楽天イオンauじぶん
クレカリボ払い15.0015.0011.2-15.015.015.015.0
クレカ分割払い12.25-15.0012.00-14.7510.25-12.7512.25-15.009.69-11.9512.25-15.00
クレカ遅延損害金14.5514.6014.614.614.614.55
カードローン1.8-14.64.0-14.51.5-14.01.9-14.53.8-13.81.48-17.5
住宅ローン0.4750.4750.4750.5370.520.41
表1. 大手銀行、ネット銀行のローン金利。数字をクリックすると各社のwebサイトに飛びます。

住宅ローンは軒並み0.5 %程度と、クレジットカードや分割払いよりもかなり低いです。
これは、住宅ローンが住宅を担保(人質)にした借金で、銀行にとってリスクが低いからです。
住宅を担保しているとは、お金を借りている人(債務者)がお金を返せなくなった場合に、住宅を取り上げられることを意味します。
銀行は取り上げた住宅を売って、返って来なくなったお金を補填します。
ここでは、住宅を人質に差し出す代わりに低金利でお金を借りられると理解しておいてください。
リスクの高さと金利の高さの関係は別の回で説明します。

表1には記載しませんでしたが、貸与性の奨学金は0.003 %から0.2 %程度(令和2年度)となっているようです。
詳しくは日本学生支援機構のwebページに情報が記載されています。
こちらも通常のカードローンなどに比べて利率が低いです。
国の財源で支えられていることが背景にあります。

金利を得られる場合の金利

わたしたちが金利を得られる場合の利率は、金利を取られる場合に比べて著しく低いです。
まずは万人にとって身近な、貯蓄の場合に得られる金利を見てみましょう。
大手銀行とネット銀行6社の円預金金利を下表2にまとめました。
大手銀行であれば、普通預金で年率0.001 %、定期預金でも年率0.002 %です。
ネット銀行では、大手銀行の10倍ですが、それでも普通預金で0.01 %の水準です。
クレジットカードのリボ払いの金利が年率 15 %ですから、預金金利はそれの1万分の1ということになります。

年率 [%]三菱UFJ三井住友みずほ楽天イオンauじぶん
普通預金0.0010.0010.0010.02-0.100.001-0.1000.001
定期預金1年0.0020.0020.0020.020.0100.050
定期預金5年0.0020.0020.0020.020.0100.030
表2. 大手銀行、ネット銀行の円預金金利。銀行名をクリックすると各社のwebサイトに飛びます。楽天銀行とイオン銀行の普通預金の金利は取引内容によって変動します。

銀行の円預金を行うことは、銀行にお金を貸していることに相当します。
ただし、元本が保証されているため、貸したお金が返ってこないリスクはゼロです(残高1000万円までは)。
クレジットカードのリボ払いなどの金利が、円預金の金利に比べて圧倒的に高いということは、銀行からお金を借りた場合には、銀行にお金を貸した場合よりも圧倒的に高い金利を取られているということを意味します。
クレジットカードのリボ払いなど、銀行からお金を借りる際には、同じ相手とのお金の貸し借りにも関わらず、銀行側に圧倒的に有利な契約になっているということを心に留めておく必要があります。

Discussion | 金利を敵に回さないための方策

これまで見てきたデータをもとに、金利を敵に回さずに味方につける方策についてお話します。

取られた金利は簡単に取り返せない

銀行に取られた金利は簡単には取り返せません。
金利を得るには大きな元本 = 手元資金が必要です。
貯蓄、保険、投資などの金融商品によって得られる金利は小さいです。

上で紹介した、預金の場合、利率は大手銀行の普通預金で年率0.001 %です。
よって、1万円の金利を得るためには、10億円もの預金元本が必要です。
預金よりも金利の大きな株式投資の場合でも、利率は年率でせいぜい5 %程度です。
1万円の金利を得るのに20万円の元本が必要です。

逆に、1万円の金利を取られる場合の借金額を比較してみましょう。
クレジットカードのリボ払いの利率が年率で15 %です。
したがって、6万6千円程度の借り入れがあるだけで1万円を失うことになります。

つまり、銀行から6万6千円を借りて失った利息を、銀行にお金を貸すことで取り戻そうとしたら、10億円を貸さなければならないことになります。

不必要な金利を払ってはいけない

金利を敵に回さないためには、下記のことをしてはいけません。

  1. 消費にクレジットカードのリボ払い・分割払いを使う
  2. 消費にカードローンを使う
  3. クレジットカードなどの支払いを延滞して遅延損害金を払う
  4. 振込手数料、引き出し手数料などの手数料を払う

金利を敵に回すとは、不必要に金利を取られることを意味します。
「消費」とは将来、金利を得られる見込みがないことにお金を使うことを指します。
上の1から3は、金利を取られる機会をなくすことに相当します。

また、上の4は直接金利を取られるケースではありませんが、金利を敵に回すことになります。
非常に小さな金利で預けているお金を引き出すのに、不必要に手数料を支払っていては金利がまるっきり得られなくなってしまうからです。
たとえば、1年に1回振込手数料300円を支払っていたとすると、それを金利で取り戻すのには大手銀行の普通預金で3億円の残高が必要になります。

銀行からお金を借りてよいのは、取られた以上の金利を得ることができる場合に限ります。
例えば、銀行からお金を借りて事業を立ち上げ利益を上げる(いわゆる事業投資)、マンションを購入して賃貸に出して家賃収入を得る(いわゆる不動産投資)と言った場合、つまり投資となる場合のみです。

「お金を借りてよいのは、取られた以上の金利を得ることができる場合のみ」という理屈に従うと、

  • 銀行から6万6千円を借りる場合には、それが10億円の価値を産めるのか
  • 銀行に振込手数料300円を支払う際には、それが3億円の価値を産めるのか

を考えて行動する必要があります。
これらの問いの答えがYesになる方はほとんどいないでしょう。
したがって、上記4つの禁止事項は必ず守らなければなりません。

何も考えずに銀行に預金して、何も考えずにリボ払いをしていては、どんどん金利を取られてお金がなくなっていきます。
お金がなくなっていくと、経済的自由はどんどん遠のいていきます。
金利を取られること、そしてその利率の高低に敏感になって、金利を取られる機会と金額を小さくすることが、金利を味方につけて経済的自由を目指す第一歩です。

Conclusion | まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます!
今回は、お金のレシピ第一回として、 金利の基礎知識を紹介しました!

クレジットカードのリボ払いや振込手数料など、わたしたちの身近なところに金利を敵に回す = 不必要に金利を取られる機会が多くあります。
実際、クレジットカード会社からはリボ払いへの変更のお誘いがあの手この手でやってきますよね?
それはわたしたちから高い金利を取れるからです。

でも、金利を簡単に取られていては、お金を失い、経済的自由はどんどん遠のいていきます。
金利を取られることに敏感になって、金利を敵に回す行動を断固としてやめる必要があります!
リボ払いへの変更は絶対にしてはいけません。
一括払いでできない買い物はNGです。

以上、「お金のレシピ|金利を敵に回さないことが経済的自由への第一歩」でした!
これからも、経済的自由を目指す上で役に立つお金に関する豆知識を発信していきます!
またお会いしましょう!Ciao!

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