Ciao!みなさんこんにちは!このブログでは主に
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の4つのトピックについて発信していきます。
今回は転職レシピ、転職エージェントの活用術シリーズです!
このシリーズでは、私が2018年当時、ポスドクから民間企業にデータサイエンティスト(コンサルタント)として転職した経験から、転職エージェントとのやり取りについてお話します。
現職の業務がある中で転職を成功させるには転職エージェントの活用が肝となります。
前回の記事「転職レシピ|天文学系ポスドクの転職エージェント活用術1(転職サイト活用編)」では、転職エージェントとつながることを目的にして転職サイトに登録する方針をご紹介しました!
今回は、転職エージェントから受けられるサービスについてお話します。
転職エージェントの利用が、博士・ポスドクの民間転職にとってどのように役立つのかご紹介します!
民間企業を選択肢として持っている博士・ポスドクの方には、アカデミックに残るにしても、民間企業にシフトするにしても参考にしていただける情報です。
ぜひ最後までお付き合いください!
Abstract | 転職成功のため、無料で手厚いサービスを受けられる
転職活動では、転職エージェントから無料でサービスを受けることができます。
転職エージェントから受けられるサービスは主に、
- キャリア面談
- 応募書類添削
- 選考への応募
- 企業との折衝
です。
キャリア面談では、研究コアスキルの棚卸しを中心に、転職活動の方向性や将来キャリアのイメージを明確化するためのアドバイスを受けることができます。
また、転職市場の動向や民間企業の動向を知るための情報を得ることもできます。
転職活動では、職務経歴書という書類で自分がその企業で活躍できそうなことを伝えます。
転職エージェントからこの書類の添削を受けることができます。
書類のボリューム、内容の具体・抽象度、表現などについてアドバイスを受けることで、「研究コアスキルを活かして即戦力として活躍できそう」と思わせられる書類にしていきましょう。
選考への応募、その後、内定承諾までの企業とのやりとりはすべてエージェントを通して行われます。
面倒な書類送付作業も日程調整も自分でやる必要はありません。
現職の研究業務と並行して転職活動を進めるためには利用必須のサービスと言えるでしょう。
この記事ではそれぞれの段階でどのようなサービスを受けられるのか、具体的にご紹介します!
みなさんの転職活動の参考にしてみてください!
Background | 転職エージェントの位置づけ
転職エージェントは、転職希望者側からみれば、自らの代理人として選考への応募や企業との折衝を行ってくれる存在です。
また、キャリアコンサルタントとして、面談や応募書類の添削も行ってくれます。
同時に、企業側から見ても、人材を集めたい人事部などの代理人として応募者との交渉を行ってくれる存在でもあります。
企業の方も優秀な人材を集めるために、様々な転職エージェントに「この条件にあう人材を紹介してほしい」依頼をかけています。
言ってみれば、転職活動における仲人、仲介人です。
転職エージェントへの報酬は企業側から支払われます。
候補者が企業に入社する際、紹介したエージェントに対して成功報酬としてその企業から支払われます。
そのため、転職希望者は報酬を払う必要がありません。
転職希望者は面談や書類添削などのサービスを無料で受けることができます。
転職活動が終わったあとも、転職エージェントとの面談を定期的に行うことで、自分の市場価値の確認や新たに身についたスキルや経験の棚卸しを行うことができます。
転職エージェントとしても、次の転職活動を支援するチャンスを伺える、また転職後の状況を知ることで、企業の内部事情についての知見が得られるということで、実際に転職を行わなくてもWin-Winの関係になります。
Contents | 転職エージェントから受けられるサービス
転職エージェントからは、主に
- キャリア面談
- 応募書類添削
- 選考への応募
- 企業との折衝
といったサービスを受けることができます。
もちろん応募者には費用負担は発生しません。
転職エージェントとの接触方法 | まずは大手サイトから
転職サイトにWeb履歴書などの情報を登録すると、それを見た転職エージェントからメッセージが来るようになります。
自分の知りたい情報を提供してくれそうなエージェント、興味のある求人を提供してくれるエージェントからメッセージが来たら面談を申し込んで繋がってみましょう。
大手サイトのエージェントの面談で1段目の書類ブラッシュアップ
まずは大手転職サイトに登録し、そこのエージェントの面談を受けてみると良いでしょう。
転職サイトのWeb履歴書には、これまでの研究の経歴や得意スキル等を記入しますが、最初のうちは事実の羅列になってしまいがちです。
研究コアスキルについても、棚卸しや整理が不十分であったり、民間企業でも活用できそうな書き方をするのは難しいです。
そこで、まずはdodaのような大手エージェントに面談をしてもらい、スキルの棚卸しやスキルの見せ方を整理すると良いです。
ブラッシュアップされた書類をもとにコアなエージェントからもアドバイスを受ける
大手エージェントの面談を受けてみて、Web履歴書をブラッシュアップすると、コアな転職エージェントからもメッセージが来るようになります。
専門領域を持つコアなエージェントとの面談を行うと、Web履歴書や職務経歴書の内容を深めていくことができます。
ここまでやれると、研究コアスキルが棚卸しされ、民間企業で活用できる見せ方ができます。
企業側に即戦力であることを認識してもらえるので、年収アップや入社後に適切な仕事につけてもらえる可能性が高くなります。
キャリア面談 | 研究コアスキルの整理と転職方針の明確化をしよう
キャリア面談では、これまでの研究の経験や転職に求めることなどを聞かれ、民間企業でも活用できる研究のコアスキルの棚卸しを行うことができます。
同時に、民間企業の情報を収集できるため、漠然と抱いている転職活動、転職後の就業イメージの具体化することができます。
研究コアスキルを棚卸し・整理して即戦力性をアピール
エージェントにアカデミック出身者のサポート経験があれば、研究コアスキルをしっかり棚卸しできます。
研究者が行っている
- 文献調査
- 問題・仮説設定
- データ分析・仮説検証
- 論文執筆
- プレゼン
- 予算獲得
といった活動を知っているエージェントであれば、これらの研究コアスキルがどのように民間企業で活用できるのか、職務経歴書にどのように落とし込めば即戦力と思わせることができるのかアドバイスをもらえます。
アカデミア→民間のキャリアチェンジの動機とストーリーを語れるように
博士・ポスドクから民間企業への転職は大きなキャリアチェンジなので、その動機や将来のキャリアイメージをはっきりさせておくことが重要です。
自分にとっても大切であるだけでなく、応募企業の側も「なぜアカデミアをやめてうちにくるのだろう?」というのが気になります。
転職エージェントもこの点についてしっかり整理する必要があることはわかっています。
そもそもの転職の動機は何なのか、それをどのような言葉で伝えれば企業側に納得してもらえるのかを整理するためのアドバイスをくれます。
例えば、「ポスドクは雇用が不安定だから民間に行きたい」という後ろ向きなものが転職のきっかけだったとしても、研究の経験を振り返って整理することで「研究で培ったデータ解析の能力をもっと世の中に還元したい」などの前向きな動機を見つけることができます。
前向きな動機を見つけて転職の方向性を見出す
前向きな動機を見つけていくと、将来のキャリアの方向性も見えてきます。
- 余裕がある大企業・中堅企業で自分の能力を磨いていくのが自分にあっているのか、ベンチャー・スタートアップのようなところで最先端のサービス・技術開発をするのがよいのか
- 自社でデータを持っているが他社のデータを扱うことができない事業会社があっているのか、自社でデータを持っていない代わりに様々なデータを扱えるコンサル系会社があっているのか
- 自分の時間を持ってスキルアップが狙えるような忙しすぎない労務環境がよいか、忙しくてもいいからバリバリ業務できる環境の方がスキルアップが狙えるのか
など、応募書類を出すべき企業も自ずと絞られていきます。
しっかりキャリア面談を受けて転職後のキャリアも充実させる
このように、キャリア面談は転職活動の結果を左右するプロセスです。
博士・ポスドクから初めて民間企業に行く方はこの部分に時間をかけるのが良いでしょう。
キャリア面談では、研究の経験やコアスキルの棚卸し・整理を中心に、
- 将来キャリアの方向性などの長期的な課題
- 職務経歴書作成などの短期的な課題
に取り組むための情報収集を行うことができます。
将来キャリアの方向性をなるべく明確に言語化したり、職務経歴書のクオリティを上げておくことで、マッチングのよい企業を見つけ、転職活動成功の確率が上がるだけでなく、転職後活躍できる可能性も上がります。
応募書類の添削 | 職務経歴書のブラッシュアップが転職成功の鍵
転職活動では、応募先の企業に
- 職務経歴書
- 履歴書
の2つの書類を送付します。
この2つの書類で書類選考が行われるので、「転職後に即戦力として活躍でき、将来性もあること」をアピールする必要があります。
特に職務経歴書は、これまでの研究の経験やそこで得られたスキル・能力を記載し、それが転職後にどのように活かせるのかを伝える重要書類です。
職務経歴書の作成においては転職エージェントから以下のようなサポートを受けられます。
- 参考フォーマットの提供
- 内容の添削
ちなみに職務経歴書のフォーマットには決まりがありません。
自分で勝手にフォーマットを用意して志望先企業に送ってよいのです。
新卒採用では「企業独自のエントリーシート」が使われるので大違いですね。
職務経歴書は1パターン作ったら、それを全部の応募企業に送付します。
手書きする必要もないので、新卒の就活に比べるとだいぶ楽ですね。
職務経歴書は好きなフォーマットを使って良い
キャリア面談を行うと、「では職務経歴書を書いてみてください」と言われ、参考フォーマットをもらうことができます。
もし複数のエージェントと面談してフォーマットを複数もらったら、一番使いやすそうなものを選びましょう。
あくまで参考のフォーマットなので、どのようなものでも良いです。
実際、企業側で中途採用の面接に立ち会ってみると、みなさんバラバラのフォーマットで用意してきています。
自分が書きやすくて、内容を伝えやすいものを選びましょう。
エージェントによっては希望する職種に合わせてフォーマットを用意してくれます。
私の場合、最初はdodaが用意してくれた汎用的なフォーマットで書いていましたが、インゲートという別のエージェントがIT系職種向けのフォーマットを提供してくれたので、そちらに乗り換えました。
職務経歴書をブラッシュアップして転職成功を導く
職務経歴書の添削は、キャリア面談と並んで重要な「転職エージェント活用ポイント」です。
職務経歴書は自分の価値を最大化して企業に伝えるためのコミュニケーションツールです。
転職後に即戦力になりそうか、また将来性はありそうかを伝える必要があります。
具体的には研究でどのようなコアスキルを身に着けてきたのか、それをどのような経験の中で磨いてきたのか、民間企業でも使えそうなのかを伝えます。
博士・ポスドクの場合は、民間企業の業務実態を知らないまま職務経歴書を書くことになるため、
- 職務経歴書のボリューム
- スキルや経験の具体度・抽象度
に迷うことになると思います。
どのくらいの分量を書くべきなのか、この具体度・抽象度で伝わるかなど、転職エージェントに相談し添削を受けましょう。
自分一人でやるよりもずっと効率的にクオリティの高い書類が作れるはずです。
複数のエージェントに添削依頼する利点
職務経歴書の添削も複数のエージェントに依頼すると良いでしょう。
エージェントによって目の付け所が異なります。
私の例では、あるエージェントは
- 将来性をアピールするため、自己学習をしていることや、成長に対する志を書きましょう
というアドバイスをしました。
それに対して私は
- 「データサイエンス養成読本シリーズ(技 術評論社)」などの機械学習関連の教科書を読んで学習している
- データ解析のスキルを活用できるビジネスマンとして成長したい
という文を書きました。
すると、別のエージェントは
- 「データサイエンス養成読本シリーズ」、「ビジネスマンとして成長」という表現は新卒っぽくて良くない、即戦力性が伝わりにくくなる」
というアドバイスをくれました。
最終的には
- 機械学習関連の教科書や論文を読むなど, 必要な知識の習得に励んでいる
- データ解析のスキルを駆使して会社の業績に貢献したい
とすることで、将来性や向上心をアピールしつつ即戦力性を損なわない表現にブラッシュアップすることができました。
1人目のエージェントは将来性や向上心のアピール、2人目のエージェントは即戦力性をアピールすることに重きを置いているため、目の付け所が異なったのです。
このように、複数のエージェントのアドバイスを自分の中で噛み砕いて実現することで、書類のクオリティを引き上げることができます。
選考への応募 | エージェントを使えば応募数を簡単に増やせる
選考への応募もエージェントにやってもらうことができます。
転職希望者側は、職務経歴書と履歴書を1つずつ用意すれば良く、書類の送付などの手続きはすべてエージェントがやってくれます。
私の2018年の転職活動は、
- 気になった企業に幅広に書類を応募する
- 書類選考に通った企業から良いと思うものを選んで1次面接を受ける
という方針で行いました。
そのため、約40社に書類を出しました。
数社であればまだしも自分一人でこれだけの数の企業とやり取りするのは不可能です。
エージェント協力が必要になる場面です。
応募を依頼するエージェントはなるべく絞り込む
企業への選考に応募する際は、特別な事情がない限りは窓口となるエージェントを絞り込むべきです。
大手エージェントであればどこから出しても結果には影響がないので、応募する段階で一つのエージェントに絞るほうが良いでしょう。
企業との日程調整などが必要になるため、窓口が一つのほうがダブルブッキングなどのリスクを減らせます。
また、同じ企業に複数のエージェントから応募するのはご法度です。
エージェントを絞り込んでおけばそのリスクも減らせます。
ただし、コアなエージェントは話が変わってきます。
場合によってはエージェントがその企業の事業部とコネクションを持っている場合があります。
そのような場合は、コネクションを持っているエージェントから応募したほうが良いでしょう。
私の場合の例を紹介します。
大手エージェントを通じで、ある企業に書類を出して選考に落ちましたが、そのことを別のエージェント(かなりコアなエージェント)に話すと、「その企業の事業部長は知り合いで優秀な人を欲しがっている。私から紹介すれば書類は通った可能性が高い」というコメントをもらいました(リップサービスの可能性もありますが)。
こういったコアなエージェントは的を絞って応募していくタイプが多いので、その企業だけコアなエージェントに任せるという手もありです。
企業との折衝 | 面倒な日程調整を任せられる
応募書類を提出してもらってから内定を承諾するまでの間、企業とのほぼすべてのやり取りはエージェントを通して行われます。
面接の日程調整、選考結果の通知、企業への質問、内定の通知、内定後の交渉、内定承諾の連絡はエージェントから企業に連絡が行きます。
特に、面接の日程調整は面倒なのでエージェントにやってもらえるのはありがたいです。
また、内定通知を受けてから入社を決意して承諾するまでは、企業との交渉があります。
この交渉もエージェントを通じてできる(もちろん直接でもできるが)ので、転職を成功裏に終えるために強力なバックアップをもらえます。
最終面接(多くは2次)の日程調整は転職活動の山場です。
複数社から内定をもらい、内定を承諾するまでの1–2週間程度の期間にどの企業にするのかを決める必要があります。
そのために、最終面接の日程を近い日程で組む必要があります。
エージェントもこの日程調整の重要さをわかっているので、ここはかなり頑張ってくれます。
Conclusion | まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました!
転職エージェントから受けられるサービスをご紹介しました!
現職業務があるなか行う転職活動では、エージェントの活用が成功の鍵です。
博士・ポスドクにとっては、
- 研究コアスキルの棚卸し
民間企業に伝わる研究コアスキルの見せ方の習得 - 民間企業での業務イメージの明確化
- 将来キャリアの明確化
をするために活用することができます。
応募者は無料でエージェントサービスを受けられます。
民間企業が選択肢にある博士・ポスドクの方は一度面談を受けてみると良いのではないでしょうか?
以上「転職レシピ|天文学系ポスドクの転職エージェント活用術2(受けられるサービス編)」でした!
またお会いしましょう!Ciao!
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