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転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術5: 職務経歴欄を研究経験で埋める方法

研究によって培ってきたスキルや経験が企業で活かせそうなことが伝わるよう、スキルの土台となった経験を書きましょう。

Ciao!みなさんこんにちは!このブログでは主に
(1)pythonデータ解析,
(2)DTM音楽作成,
(3)お料理,
(4)博士転職
の4つのトピックについて発信しています。

今回は転職レシピ、応募書類の準備についてお話します!研究の経験しかない博士・ポスドクの場合、職務経歴をどのように書き下せばよいか迷うことはないでしょうか?
転職サイトには職務経歴書の書き方がたくさん載っていますが、ほとんどサラリーマン向けの情報なのであまり参考になりません。

この記事では博士・ポスドクの民間転職活動において、研究の経験を「職務経歴」としてどのように書き下すか、職務経歴書の書き方を具体的にご紹介します!
観測・実験系の研究者がデータサイエンティストとして民間企業に転職することを想定して例もお見せします!それ以外の博士・ポスドク方にもエッセンスを参考にしていただけるはずです。

民間企業の採用担当者に「即戦力になりそうだ」と思ってもらえるように、博士・ポスドクとしての研究経験を書き下すことが転職成功の鍵です!
どうぞ最後までお付き合いください!

Kaiko

この記事は以下のような人におすすめ!

  • 民間企業への転職・就職を考えている博士・ポスドク
  • 研究経験を活かして転職したい方
  • データサイエンティストとして転職を考えている方

Abstract | 研究経験からスキル・経験の裏付けを示そう

職務経歴欄の役割は自身の強みとしての能力やスキルの土台となっている経験を端的に表現し、身につけてきた研究コアスキルが実務で通用することを示すことです。職務経歴書は履歴書とは異なります。事実の羅列に留めるのではなく、研究という実務経験によってどのような能力を培ってきて、どのように使えるのか、研究コアスキルを身につけた背景を伝えましょう。採用担当者に自身の強みと即戦力性を具体的にイメージしてもらえるように書くことがポイントです。



Background | 博士・ポスドクは研究が実務経験

博士・ポスドクにとって、実務経験は研究でやってきたことです。学部卒・修士卒で新卒採用されたサラリーマンなら職務経歴書には新卒入社以降の経験を書くのが通例ですが、博士・ポスドクまで研究をやってきた方は、研究の経験を「実務経験」と胸を張って書きましょう。

研究コアスキルで即戦力性を伝えよう

職務経歴書では、研究で身につけてきたスキルや能力を活用して即戦力として活躍できることを伝える必要があります。博士・ポスドク人材は「研究コアスキル」を自身の強みとして伝えることで、他との差別化ができ、年収アップや転職後の活躍に繋がります。研究コアスキルとは、研究分野特有の知識ほど専門的ではなく企業でも活用できる程度には一般的なものの、研究の経験がないと本格的に身に着けられないようなスキル・経験のことです(図1)。

図1. 「研究コアスキル」の位置づけ

職務経歴書では、図1の真ん中、水色で塗られた2番の台形の部分がなるべく大きく伝わるように書くべきです。一般的なサラリーマンには備わっていない程度に専門的なスキル・経験である一方、多くの民間企業でも活用できる部分なので、即戦力性をアピールすることができます。研究コアスキルの詳しい内容については過去の記事「転職レシピ|博士は研究コアスキルを活かして民間企業で活躍できる」もご覧ください。

職務経歴欄で伝えるべきこと | 研究コアスキルを身につけた背景と経験

職務経歴欄は、自身の研究コアスキルが研究という実務経験に裏付けられたものであることを示すための項目です。職務経歴欄では自身の強み=研究コアスキルを身に着けた背景や具体的なエピソードを伝えます。例えば、データサイエンティストとして応募するのであれば、学術研究のなかで様々なデータ解析をやってきており、アカデミック系データサイエンティストとして十分な実務経験があることを示すことが重要です。アカデミック系などデータサイエンティストの分類については過去記事「転職レシピ|データサイエンティスト3類型(博士・ポスドクの研究経験を活かすアカデミック系データサイエンティスト)」をご覧ください。

なお、職務経歴書全体としての役割や、概要欄、経験・スキル欄、今後の展望欄など他の要素については以下の過去記事で紹介しています。 こちらも御覧ください。

素人が読んでも、自身の強み(研究コアスキル)を身に着けた背景がわかるように書く

職務経歴書に研究の経験を書く際には抑えておくべきポイントがあります。その研究について知識がない人が読んでも自身の強み(研究コアスキル)を身に着けた背景がわかるように書くことです。職務経歴書を読むのは民間企業の採用担当者です。研究の経歴を事実として淡々と書いても、その企業と自身の研究の親和性がよほど高くない限り何も理解してもらえないでしょう。

職務経歴書のような民間企業への応募書類は、アカデミックポジションへのJob Applicationとは異なります。もっと柔らかく書くべきです。例えば、「論文を何本書いた」とか「国際研究会での発表を何回行った」など、いわゆる「研究実績」を書く必要はありません。重要なのは、どのような取り組みを行ってどのような研究コアスキルが磨かれてきたのかを示すことです。



Method | 業務内容+「実績・取り組み」で研究コアスキルを身に着けた背景を伝える

職務経歴欄では、業務内容(研究で行った業務)だけでなく、研究コアスキルが磨き上げられる背景となった工夫や取り組み、その取組によってもたらされた実績を書きます。これらを書くことで、研究コアスキルが表面的なものではなく、実戦のなかで身につけられてきたものだと伝えることができます。

工夫や取り組みが企業の業務でも活かせそうなものであれば、研究コアスキルを活かして即戦力として活躍してくれそうと採用担当者に思ってもらうこともできるでしょう。研究で行った業務の内容自体は直接企業の業務と関係がなくても、工夫や取り組みの部分で共通することはあるはずです。企業の業務との接点を少しでも増やして即戦力と思ってもらえるよう、業務内容を淡々と書くだけでなく、工夫や取り組みの部分を書きましょう。

以下では具体例とともに、xつのパターンに分けて職務経歴欄の埋め方をご紹介します。

  1. 自分の論文などで研究成果を出した研究
  2. 共同研究者として参加した研究
  3. 論文などの成果にできていない研究

アカデミックポジションの応募では成果発表していない研究活動の内容は書きづらいですが、民間転職ならそれも「経験」として書くことができます。重要なことは成果を伝えるのではなく、自身の強みを身に着けた背景を伝えることです。



パターン1: 自分の論文などで研究成果となった研究

成果を伝える必要はないとはいえ、論文などで研究の成果を出せている内容は書きやすです。研究という仮説検証で成果を出せる力があることを示すことができます。また、国際科学誌の査読論文や国際会議での発表なら英語力の裏付けを示すことも可能です。

具体例を見ていただきましょう(図2)。科学的な成果や価値よりも、どのような作業や取り組みを行って、どのような能力を駆使してきたのかにフォーカスした内容です。

図2. 自分の学術的研究成果となった研究経験を書き下した例(内容は架空)

業務内容として研究コアスキルに関連する作業を列挙

まずは「業務内容」として、実際に行った作業を書きます。ここは事実として列挙していますが、どれも「活かせる経験・スキルの欄」にまとめた研究コアスキルに関連するものです。「活かせる経験・スキルの欄」の書き方は過去記事転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術3: 職務経歴書の「経験・スキル」欄に研究コアスキル盛り込む方法を御覧ください。

図2の例では以下の項目を列挙しています。

画像データ解析の経験、各種プログラミングとデータ解析の経験に加え、文書作成、英語、プレゼンなどの経験があることを示しています。

実績・取り組みで経験値の高さと転職後の業務への関係性を示す

次に「実績・取り組み」として研究コアスキルの中で特筆すべき部分を取り上げます。単に「データ解析の経験がある」だけでは、経験値の高さが伝わりません。取り組みの内容が具体的に伝わるよう

の3つを書くことができればベストです。

図2の例では、

と書いています。課題、解決策、効果という書き方はしていませんが、「課題の検証、サンプル抽出、シミュレーション、統計検定、バイアス」など、データサイエンティストの業務にも共通するキーワードを入れています。こうすることで、研究コアスキルが転職後の業務に活かせることを示します。



パターン2: 共同研究者として参加した研究

共同研究者として参加した研究や人の研究を少し手伝ったという経験も職務経歴書に書くことができます。博士・ポスドクとして学術研究をしていると、企業からは「能力は高そうだけど、チームとして働けるのか?」という疑問を持たれがちです。そこで、共同研究や人を手伝った研究の経験を書けるとこの疑問を払拭できます。

例を2つ見ていただきましょう。1つ目は図3です。

図3. 共同研究者として参加した研究の例1(学術的成果になっていないもの。内容は架空)

図3の例は共同研究者として成果を書けるほどの成果が出たものではありません。アカデミックポジションの応募書類ならまず書けない内容です。しかし職務経歴書なら書くことができますし、アピールできるポイントがあります。ここでは、

ということをアピールしています。pythonやデータ解析というキーワードも入れてはいますが、メインはチームとして働けることなので、分量は少なめです。

もう一つの例は図4です。こちらは共同研究として成果になったものです。学術的な成果になっていなくても職務経歴として書けるとはいえ、成果になっているもののほうが盛り込める分量は多いです。

図4. 共同研究者として参加した研究の例2(学術的成果になったもの。内容は架空)

図4の例で主張したいことの大部分は図2や図3の例と同様、データ解析の実戦経験や仮説検証の能力の高さ、英語力、チームワークです。ここでは観測装置の開発を行ったので、ついでに

というキーワードを入れ、企業の事業でも重要となるコスト意識や納期意識の高さをさり気なく盛り込んでいます。「天体観測カメラの開発」という文字だけ切り取ると特殊すぎてほとんどの企業の事業とは無関係です。ところが、「低コスト・短期間」というキーワードにフォーカスすることで企業との接点を見出すことができます。このように自分の研究の経験のなかから企業との接点を作り出すことが肝要です。



パターン3: 論文などの成果にできていない研究や取り組み

「研究テーマ」と呼べるレベルになっていない取り組みなど、学術的な成果が全く出ていない研究経験についても書けることはあります。そもそも学術的な成果が順調に出ていれば民間転職など考えないかもしれません。学術的な成果と民間転職成功の関係は弱いです。自分の研究の中で取り組んできたことの中から企業でも活かせそうなことをうまく棚卸しすることで即戦力性をアピールしましょう。

例を見ていただきましょう。図5の例は始めたばかりで特に成果になっていない取り組みについてです。

図5. 学術成果になっていない取り組みを書き下す例(内容は架空)

図5の例は、特に成果が出ているわけではないので「取り組み・経験」として評価されそうなことを書いています。プロジェクトの進捗会議での心がけから

をアピールしています。企業の業務でも、内部の進捗会議で的確な報告や説明をすることでプロジェクトがスムーズに進みます。また、チームメンバーに非日本語話者がいる可能性がある企業なら英語で仕事上のコミュニケーションができることは高く評価されます。

このように学術的な成果が出ていない研究や、科学的な価値が大きいとは言えない取り組みでも書けることがあります。自身の研究コアスキルを棚卸しするつもりで研究のキャリアを振り返りましょう。逆に、棚卸しした研究コアスキルを使った場面を思い出しながら研究のキャリアを振り返ることで「この経験も即戦力性のアピールにつながる」という発見もあります。企業との接点を探す姿勢でこれまでの研究の経験を見直してみてください。

Conclustion | まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます!
職務経歴書「職務経歴」欄の書き方についてお話しました。

博士・ポスドク人材は、研究の経験に裏付けられた「研究コアスキル」で即戦力性を示すことができ、専門性の高い人材として高い年収での転職成功や転職後の活躍につなげることができます!職務経歴の欄は研究経験の羅列にせず、企業でも活かせそうな経験を具体的に書くことが重要です。科学的にはインパクトの小さな取り組みでも、即戦力性の裏付けとしてアピールできるものもあります。企業との接点を探す姿勢で研究の経験を見直してみましょう!

以上「転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術5: 職務経歴欄を研究経験で埋める方法」でした!
またお会いしましょう!Ciao!



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