Ciao!みなさんこんにちは!このブログでは主に
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(2)DTM音楽作成,
(3)お料理,
(4)博士転職
の4つのトピックについて発信しています。
今回は転職レシピ、応募書類の準備についてお話します!研究の経験しかない博士・ポスドクの場合、職務経歴をどのように書き下せばよいか迷うことはないでしょうか?
転職サイトには職務経歴書の書き方がたくさん載っていますが、ほとんどサラリーマン向けの情報なのであまり参考になりません。
この記事では博士・ポスドクの民間転職活動において、職務経歴書の「今後の展望・目標」の欄の書き方をご紹介します!観測・実験系の研究者がデータサイエンティストとして民間企業に転職することを想定して例もお見せします!それ以外の博士・ポスドク方にもエッセンスを参考にしていただけるはずです。
企業の採用担当者に「うちの会社に入ったら長く活躍してもらえそう」と思ってもらえるよう、アカデミックから民間企業にキャリアチェンジして実現したいこと、それが企業にもたらすメリットを示すことがポイントです!
どうぞ最後までお付き合いください!
この記事は以下のような人におすすめ!
- 民間企業への転職・就職を考えている博士・ポスドク
- 研究経験を活かして転職したい方
- データサイエンティストとして転職を考えている方
Abstract | Want実現のための転職であることをアピール
今後の展望・目標欄には
- 転職以降の将来キャリアで実現したい夢・展望(= Want・目的)
- そのために今から取り組みたいこと(= 課題)
- 課題を解決するために転職が必要であること(= 解決策)
- 課題を解決する過程で会社に貢献で見ること(= 効果)
を簡潔に書くと良いでしょう。「目的・課題・解決策・効果」という単語が並ぶと、論文や研究費の応募書類の概要を思い出します。研究費の応募書類は「私の研究を採択すればコミュニティーにとってこんなにいいことがあります」と伝えるものですが、転職活動の応募書類も「私を採用すれば会社にとってこんなにいいことがあります」と伝えるものです。必然的に似た構造になります。
今後の展望・目標欄では、自身の将来キャリアの展望をしっかりと示すことが重要です。転職活動で採用側は「応募者が入社後長期的に活躍してくれること」を期待します。応募者の将来の方向性がわからなければ採用側は「入社後長期的に活躍してくれそうか」判断することができません。
転職を通じて将来キャリアの展望を実現することが応募者自身だけでなく、会社にとっても、世の中にとってもメリットがあることを示す必要があります。将来キャリア実現のために応募者が成長していく過程で、会社の業務を通じて世の中に何らかの価値を提供できれば、会社の業績に貢献することができます。これを示せれば、採用側に「入社後長期的に活躍してくれそう」と思ってもらえるでしょう。
Background | 今後の展望・目標欄で転職の位置付けを明確化
今回は職務経歴書の書き方のなかでも「今後の展望・目標」の欄の書き方を扱います。職務経歴書の書き方についてこれまでの記事では、
- 全体構成の方法: 「転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術1: 職務経歴書で強みを見せる構成方法」
- 概要欄の書き方: 「転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術2: 職務経歴書の概要で即戦力性をアピールする方法」
- 経験・スキル欄の書き方: 「転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術3: 職務経歴書の「経験・スキル」欄に研究コアスキル盛り込む方法」
をご紹介してきました。職務経歴書に盛り込むべき内容については、全体構成の方法の記事「転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術1: 職務経歴書で強みを見せる構成方法」をご覧ください。
職務経歴書の「今後の展望・目標」欄の役割は、自身の将来のキャリアのなかで今回の転職活動がどのような意味を持つのかを示すことです。同時に、今後の展望・目標を実現するために応募先企業への転職が必要であること、今後の展望・目標を実現に向けて仕事をすることで応募先企業にもメリットがあることを示します。これらによって、採用担当者に「入社後長期的に活躍してくれそう」と思ってもらえれば、内定や提示年収のアップなど転職成功や転職後の活躍に繋がります。
今回の記事では、「今後の展望・目標」欄の書き方を具体例付きでご紹介します。盛り込むと良い要素や、それぞれの要素を練り上げる方針についてもお話しますのでぜひ最後までお付き合いください!
Method | 今後の展望・目標欄の書き方
博士・ポスドクの民間転職において、採用側には以下のような疑問が生まれます。
- なぜ民間転職する必要があるのか?
- アカデミック出身の人間がどうやって会社で活躍するのか?
今後の展望・目標欄ではこれらの疑問に答えるようなストーリーを書いて「うちの会社に入ったら長く活躍してもらえそう」と思ってもらえることが重要です。
今後の展望・目標欄の具体例
まずは具体例を見ていただきましょう。ポスドクから民間企業へデータサイエンティストとして転職した私の例を掲載します。今後の展望・目標欄には以下のように書きました。
■ 今後の展望・目標: 研究を通して得たデータ解析のスキルをビジネスで活用する 天文学の研究を通して得られたデータ解析の経験やスキルを学術研究よりも遥かに広いビジネスの世界で活かして業績をあげ, 人々の暮らしや社会を良くすることに役立てたいと考えております. そのために, データ解析の経験を活かせる会社でスキルと専門知識を磨きたいと考えます. 解析では, ビッグデータの解析をマスターしたいと考えており, 機械学習関連の教科書や論文を読むなど, 必要な知識の習得に励んでおります. 今後はビジネスの経験を積み, データ解析のスキルを駆使して会社の業績に貢献したいと考えております.
この具体例を題材に
- 全体のストーリーの作り方
- Want・目的
- 課題
- 解決策
- 効果
それぞれの要素をどう練り上げたかをご説明します。
全体のストーリー | アカデミック→民間へのキャリアチェンジで実現したいこと
全体のストーリーとしては、博士・ポスドクから民間企業へのキャリアチェンジで実現したいことをまとめると良いと考えます。博士・ポスドクから民間企業へ転職で、採用側が抱く一番大きな疑問は「なぜ民間転職する必要があるのか?」ということです。もっといえば、「なぜうちの会社に転職する必要があるのか」ということです。この問いに答えるためにキャリアチェンジで実現したいことを書きます。
このような問いに答えるには、ポジティブな転職の動機を考える必要があります。民間への転職を考え始めたきっかけは、給与が低い、雇用が安定しないなどネガティブな動機が大きいかもしれません。ただ、ネガティブな動機だけでは採用者側からの問いに答えることはできません。「せっかくアカデミックを離れるのだから、民間企業に行くことで何か自分にできるようなことはないか」という視点で考えてみることをおすすめします。
今後の展望・目標に唯一無二な特別なことを書く必要はありませんが、博士・ポスドクの研究を通して磨いてきた何かを活かすということは必須だと考えます。「博士・ポスドクの研究を通して磨いてきた何か」を活かせるのは、研究の腕を磨いてきた博士・ポスドク人材だけです。このように書くだけで民間企業では特別な人材になることができます。
Want・目的 | 研究の経験を活かして誰にどのような価値を提供するか
Want・目的としては自分が長期的なキャリアの中で実現したいこと、実現できるようになりたいことを書きます。上の例では
- データ解析のスキルを活かし、ビジネスの世界を通して人々の暮らしを良くしたい
と書いています。データサイエンティストとして業務に携われば実現できそうですよね。
長期的な展望なのでそこまで具体的に書く必要はありませんが、自分の強み、すなわち「研究で培ってきた何を活かすのか」はなるべく具体的に書くべきです。活かせる経験・スキル欄(過去記事「転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術3: 職務経歴書の「経験・スキル」欄に研究コアスキル盛り込む方法」参照)には活かせる能力をいくつか羅列しますが、その中でもコアに位置づける能力・スキルは何かを整理して練り上げましょう。
課題 | Want・目的の実現に現状足りないもの
Want・目的の実現のために現状足りていないものが課題となります。上の例では明確に「課題」として書かれていませんが、
- 学術研究では価値提供できる対象範囲が狭い
- データ解析の能力をビジネスの世界で活用するため、産業界での知識・経験が必要
ということが読み取れるでしょう。これらの課題を解決する方策 = 応募先企業への転職となるように解決策を書いていきます。「Want・目的の実現に今足りないもの」がその企業への転職の動機となるので、上の例よりももっと明確に「課題」を書いてもよいでしょう。
解決策 | 転職によって現状足りないものを得られる
その企業への転職によって、Want・目的の実現のために不足しているものを得られることを示します。上の例では
- データ解析の経験を活かせる会社でスキルと専門知識を磨く
- データ解析の経験を活かせる会社でビジネスの経験を積む
となります。つまり、データサイエンスができる会社で活躍することが解決策となります。どちらもWant・目的実現のために現状足りなくて、得られると実現に近づくものです。
効果 | 会社にとってのメリットを伝える
最後に転職が応募先企業にもたらすメリット、すなわち自身が会社に貢献できることを書きます。上の例では
- データ解析のスキルを駆使して会社の業績に貢献したい
と書きました。かなりさらっと書いてはいますが、転職先で自身が活躍することで自身にとっても会社にとってもメリットがあることは全体から十分伝わると思います。ここで大事なのは自分のメリットだけを考えているのではなく、「会社のメリットもちゃんと考えている」、「会社に貢献する気がある」ということを明確に伝えることです。
Conclustion | まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます!
職務経歴書「今後の展望・目標」欄の書き方についてお話しました。
将来のキャリアで実現したいことという長期的な目標の中で、転職の位置付けを明確にする必要があります。博士・ポスドクの場合、「アカデミックキャリアを捨ててまで産業界で成し遂げたいことは一体何なのか」を考えてみると将来のキャリアで実現したいことを練り上げられるでしょう。研究で培ってきたどの能力を活かしたいのかを整理することで転職の方向性も定まってきます。博士・ポスドクという特殊性をうまく使って転職活動を成功させましょう!
以上「転職レシピ | 天文学ポスドクの応募書類作成術4: 職務経歴欄の今後の展望・目標欄の書き方」でした!
またお会いしましょう!Ciao!
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